鏡治療を用いた運動イメージ介入の可能性

非利き手での書字課題に対する鏡治療の影響を評価した。健常成人10名を対象とし,鏡治療前後での非利き手での実際の課題実行時間と心的イメージ時間を測定した。非利き手で“理学療法”の4文字を実際に書字し,またそれを心的イメージすることを課題とした。鏡治療にはミラーボックスを作成し,利き手の鏡映像のみが視覚入力され,それを見ながら書字練習を10分間実施した。実際の課題実行時間は,鏡治療後に有意に減少した(p=0.003)。また心的イメージ時間でも,鏡治療後に有意な減少を示した(p=0.003)。本結果から,実際の運動反復練習を実施することに,明確な運動イメージを形成させることのみでも,パフォーマンス時...

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Published in理学療法科学 Vol. 20; no. 4; pp. 299 - 302
Main Authors 徳久, 謙太郎, 高取, 克彦, 梛野, 浩司, 佐々木, 久登, 松尾, 篤, 冷水, 誠, 庄本, 康治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2005
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.20.299

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Summary:非利き手での書字課題に対する鏡治療の影響を評価した。健常成人10名を対象とし,鏡治療前後での非利き手での実際の課題実行時間と心的イメージ時間を測定した。非利き手で“理学療法”の4文字を実際に書字し,またそれを心的イメージすることを課題とした。鏡治療にはミラーボックスを作成し,利き手の鏡映像のみが視覚入力され,それを見ながら書字練習を10分間実施した。実際の課題実行時間は,鏡治療後に有意に減少した(p=0.003)。また心的イメージ時間でも,鏡治療後に有意な減少を示した(p=0.003)。本結果から,実際の運動反復練習を実施することに,明確な運動イメージを形成させることのみでも,パフォーマンス時間の変化が期待できる可能性が示唆された。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.20.299