脊柱管狭窄症におけるPWV/ABPIの測定の意義

間欠性跛行患者で,整形外科外来において脊柱管狭窄症と診断した200例に対して,血圧脈波検査装置で脈波伝播速度PWV・足関節/上腕血圧比ABPIを測定した.男性89例,女性111例,平均年齢は71.7歳で,PWV 7例,ABPI 6例が測定不能であった.PWV(平均,右1811・左1820)の165例が基準値の1,400以上であり,ABPI(右1.09・左1.10)は,0.9未満が9例・4.5%あり,測定不能例・6例を合わせると,15例・7.5%の症例に動脈閉塞が伺えた.0.91~0.99は境界領域とすると,1.0未満は,32例で測定不可能6例と合わせると38例16%に及んだことを考え合わせると...

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Published in日本腰痛学会雑誌 Vol. 11; no. 1; pp. 169 - 172
Main Authors 武者, 芳朗, 小林, 俊行, 若江, 幸三良, 水谷, 一裕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腰痛学会 2005
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ISSN1345-9074
1882-1863
DOI10.3753/yotsu.11.169

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Summary:間欠性跛行患者で,整形外科外来において脊柱管狭窄症と診断した200例に対して,血圧脈波検査装置で脈波伝播速度PWV・足関節/上腕血圧比ABPIを測定した.男性89例,女性111例,平均年齢は71.7歳で,PWV 7例,ABPI 6例が測定不能であった.PWV(平均,右1811・左1820)の165例が基準値の1,400以上であり,ABPI(右1.09・左1.10)は,0.9未満が9例・4.5%あり,測定不能例・6例を合わせると,15例・7.5%の症例に動脈閉塞が伺えた.0.91~0.99は境界領域とすると,1.0未満は,32例で測定不可能6例と合わせると38例16%に及んだことを考え合わせると整形外科でも,間欠性跛行を呈する患者には,慢性動脈閉塞などの血管性病変を常に念頭に置くべきである.
ISSN:1345-9074
1882-1863
DOI:10.3753/yotsu.11.169