関節固定が痛覚過敏に及ぼす影響

〔目的〕1週間の関節固定によって発生する痛覚過敏が,固定除去後に慢性化するかどうか検討した.〔対象〕Wistar系統の雌ラット5匹とした.〔方法〕左後肢は固定肢とし,足関節最大底屈位で固定した.右後肢は無介入肢とした.引っ込め反応は痛覚過敏の検査ために用いた.足底に対する痛覚刺激は一定に漸増し,引っ込め反応が認められるまで行った.〔結果〕固定肢において,固定除去直後から固定除去後13日までの引っ込め反応が認められた際の刺激強度は,固定前と比べて有意に低下した.無介入肢は実験期間中,有意な低下を示さなかった.〔結語〕1週間の関節固定後の痛覚過敏は慢性化しない傾向を示した....

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Published in理学療法科学 Vol. 30; no. 5; pp. 675 - 677
Main Authors 梅井, 凡子, 佐藤, 勇太, 田坂, 厚志, 石倉, 英樹, 小野, 武也, 松本, 智博, 相原, 一貴, 沖, 貞明, 積山, 和加子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2015
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.30.675

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Summary:〔目的〕1週間の関節固定によって発生する痛覚過敏が,固定除去後に慢性化するかどうか検討した.〔対象〕Wistar系統の雌ラット5匹とした.〔方法〕左後肢は固定肢とし,足関節最大底屈位で固定した.右後肢は無介入肢とした.引っ込め反応は痛覚過敏の検査ために用いた.足底に対する痛覚刺激は一定に漸増し,引っ込め反応が認められるまで行った.〔結果〕固定肢において,固定除去直後から固定除去後13日までの引っ込め反応が認められた際の刺激強度は,固定前と比べて有意に低下した.無介入肢は実験期間中,有意な低下を示さなかった.〔結語〕1週間の関節固定後の痛覚過敏は慢性化しない傾向を示した.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.30.675