歩行開始における高齢者の体幹運動特性
〔目的〕高齢者の歩行開始における予測的姿勢調整(APAs)の体幹運動特性について検証した.〔対象と方法〕対象は若年成人10名と高齢者10名とした.重心動揺計,表面筋電計,加速度計を用い,歩行開始時の体幹運動を計測した.筋電図は左右の中殿筋と脊柱起立筋の4筋を導出筋とし,加速度計は頸部(C7),腰部(L3),骨盤(S1)に貼付した.〔結果〕高齢者では足圧中心の動き始めに先行して立脚側脊柱起立筋の活動を認めたが,若年成人では認めなかった.C7からL3を引いた差の値(dCL)の比較において,若年成人では遊脚側方向へdCLが変化し,高齢者では立脚側方向への変化がみられた.〔結語〕高齢者の歩行開始におい...
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| Published in | 理学療法科学 Vol. 35; no. 3; pp. 329 - 333 |
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| Main Authors | , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
理学療法科学学会
2020
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| Subjects | |
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| ISSN | 1341-1667 2434-2807 |
| DOI | 10.1589/rika.35.329 |
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| Summary: | 〔目的〕高齢者の歩行開始における予測的姿勢調整(APAs)の体幹運動特性について検証した.〔対象と方法〕対象は若年成人10名と高齢者10名とした.重心動揺計,表面筋電計,加速度計を用い,歩行開始時の体幹運動を計測した.筋電図は左右の中殿筋と脊柱起立筋の4筋を導出筋とし,加速度計は頸部(C7),腰部(L3),骨盤(S1)に貼付した.〔結果〕高齢者では足圧中心の動き始めに先行して立脚側脊柱起立筋の活動を認めたが,若年成人では認めなかった.C7からL3を引いた差の値(dCL)の比較において,若年成人では遊脚側方向へdCLが変化し,高齢者では立脚側方向への変化がみられた.〔結語〕高齢者の歩行開始において立脚側脊柱起立筋の筋活動と立脚側方向への上部体幹の加速度の変化が特徴であった. |
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| ISSN: | 1341-1667 2434-2807 |
| DOI: | 10.1589/rika.35.329 |