眼球運動の計測サンプリングがドライバのメンタルワークロード推定精度に与える影響

眼球の動きや頭の動きに関連するパラメータを判別分析や機械学習へ適用して,運転中のドライバのメンタルワークロードを推定する研究がいくつか行われている.しかしながら,これらの実験で用いている眼球運動計測装置はいずれも時間分解能が非常に高く,実用化を考えたシステム開発においてコスト面で好ましくない.そこで本実験では,ドライバのN-back課題によるメンタルワークロードの違いを評価可能な眼球運動パラメータを抽出できるデータ計測サンプリングの最小値を明らかにすることを目的としている.そのために,眼球運動を計測する際のサンプリングレートとメンタルワークロードの推定精度の関係を実験的アプローチにより調査した...

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Bibliographic Details
Published in人間工学 Vol. 59; no. 3; pp. 113 - 122
Main Authors 山中, 仁寛, 小林, 賢司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本人間工学会 15.06.2023
日本人間工学会
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ISSN0549-4974
1884-2844
DOI10.5100/jje.59.113

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Summary:眼球の動きや頭の動きに関連するパラメータを判別分析や機械学習へ適用して,運転中のドライバのメンタルワークロードを推定する研究がいくつか行われている.しかしながら,これらの実験で用いている眼球運動計測装置はいずれも時間分解能が非常に高く,実用化を考えたシステム開発においてコスト面で好ましくない.そこで本実験では,ドライバのN-back課題によるメンタルワークロードの違いを評価可能な眼球運動パラメータを抽出できるデータ計測サンプリングの最小値を明らかにすることを目的としている.そのために,眼球運動を計測する際のサンプリングレートとメンタルワークロードの推定精度の関係を実験的アプローチにより調査した.その結果,眼球運動のサンプリングレートが低い場合でも眼球運動パラメータによるドライバのメンタルワークロード推定ができる可能性を示唆した.
ISSN:0549-4974
1884-2844
DOI:10.5100/jje.59.113