Electroaudiometerによる残存聴力耳に対する電気聴覚テスト

人工内耳の適応決定条件の1つとして, 針電極による岬角電気刺激検査 「PST」 が施行されているが, 小児では手技上の問題で実施が困難である場合が多いのが現状である。 オーストリアのMED-EL社によつて開発された銀ボール電極による経外耳道法は, 非侵襲的であり患者さんの協力も得られやすい。 今回, この電気刺激装置を使い今までのPSTの結果と比べてみたが, 聴力廃絶症例に対し若干陽性率が落ちるものの, いままでの報告とは差がなく, またPSTと同様, 聴力正常例, 中等度難聴例ほど陽性率の低下を認め, 症例によつては耳鳴りの抑制なども認められた。 以上より, 臨床的に有用であることが確認でき...

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Published inAUDIOLOGY JAPAN Vol. 40; no. 2; pp. 133 - 137
Main Authors 加我, 君孝, 高井, 禎成, 菅澤, 正, 篠上, 雅信
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本聴覚医学会 30.04.1997
日本聴覚医学会
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ISSN0303-8106
1883-7301
DOI10.4295/audiology.40.133

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Summary:人工内耳の適応決定条件の1つとして, 針電極による岬角電気刺激検査 「PST」 が施行されているが, 小児では手技上の問題で実施が困難である場合が多いのが現状である。 オーストリアのMED-EL社によつて開発された銀ボール電極による経外耳道法は, 非侵襲的であり患者さんの協力も得られやすい。 今回, この電気刺激装置を使い今までのPSTの結果と比べてみたが, 聴力廃絶症例に対し若干陽性率が落ちるものの, いままでの報告とは差がなく, またPSTと同様, 聴力正常例, 中等度難聴例ほど陽性率の低下を認め, 症例によつては耳鳴りの抑制なども認められた。 以上より, 臨床的に有用であることが確認できた。
ISSN:0303-8106
1883-7301
DOI:10.4295/audiology.40.133