歯科衛生士学生の歯科衛生教育にともなう歯磨剤の使用ならびに歯科保健行動と口腔内で気になることの変化
本研究は，将来歯科保健指導を担う立場にある歯科衛生士学生の歯科保健行動，口腔への関心等が，3年間の歯科衛生教育を受ける過程でどのように変化するかを解析し，その結果を歯科衛生教育に資する目的で行った． 歯科衛生士学生を対象に，1年生入学直後の4月に1回目，1年生の歯磨剤についての講義終了後の秋季に2回目，3回目4回目は2年生，3年生への進級時に，歯科衛生に関る質問紙調査を実施し，4回の質問紙に回答し，および歯磨剤の使用の有無に回答した者150名を解析対象とした． 自分で歯磨剤を購入する学生は，入学直後の1回目27名（18.5%）から4回目には61名（41.8%）に増加した．購入理由は，「宣伝」が...
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| Published in | 口腔衛生学会雑誌 Vol. 69; no. 4; pp. 211 - 217 |
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| Main Authors | , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 口腔衛生学会
2019
日本口腔衛生学会 |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0023-2831 2189-7379 |
| DOI | 10.5834/jdh.69.4_211 |
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| Abstract | 本研究は，将来歯科保健指導を担う立場にある歯科衛生士学生の歯科保健行動，口腔への関心等が，3年間の歯科衛生教育を受ける過程でどのように変化するかを解析し，その結果を歯科衛生教育に資する目的で行った． 歯科衛生士学生を対象に，1年生入学直後の4月に1回目，1年生の歯磨剤についての講義終了後の秋季に2回目，3回目4回目は2年生，3年生への進級時に，歯科衛生に関る質問紙調査を実施し，4回の質問紙に回答し，および歯磨剤の使用の有無に回答した者150名を解析対象とした． 自分で歯磨剤を購入する学生は，入学直後の1回目27名（18.5%）から4回目には61名（41.8%）に増加した．購入理由は，「宣伝」が1回目15名（13.7％）から4回目2名（1.8％）に減少し，「むし歯の予防」が1回目60名（54.5％）から4回目76名（69.1％）に増加し，「フッ素入り」が1回目13名（11.8％）から4回目52名（47.3％）に増加した．歯みがき習慣においては，昼食後の歯みがきをしない者が1回目78名（54.6%）から4回目18名（12.6%）へと減少した. また，歯磨剤使用による口腔の変化については，「感じた」と回答した者が1回目43名（29.9％）から4回目68名（47.2％）に，「自分の歯や口で気になっていることはありますか？」では，「歯肉の形」と「歯の色」が増加した．以上の結果から，歯科衛生教育は歯科衛生士学生の歯科保健行動だけでなく，意識の向上に対しても良い影響を与えるものと考えられた． |
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| AbstractList | 「概要:」本研究は, 将来歯科保健指導を担う立場にある歯科衛生士学生の歯科保健行動, 口腔への関心等が, 3年間の歯科衛生教育を受ける過程でどのように変化するかを解析し, その結果を歯科衛生教育に資する目的で行った. 歯科衛生士学生を対象に, 1年生入学直後の4月に1回目, 1年生の歯磨剤についての講義終了後の秋季に2回目, 3回目4回目は2年生, 3年生への進級時に, 歯科衛生に関る質問紙調査を実施し, 4回の質問紙に回答し, および歯磨剤の使用の有無に回答した者150名を解析対象とした. 自分で歯磨剤を購入する学生は, 入学直後の1回目27名(18.5%)から4回目には61名(41.8%)に増加した. 購入理由は, 「宣伝」が1回目15名(13.7%)から4回目2名(1.8%)に減少し, 「むし歯の予防」が1回目60名(54.5%)から4回目76名(69.1%)に増加し, 「フッ素入り」が1回目13名(11.8%)から4回目52名(47.3%)に増加した. 歯みがき習慣においては, 昼食後の歯みがきをしない者が1回目78名(54.6%)から4回目18名(12.6%)へと減少した. また, 歯磨剤使用による口腔の変化については, 「感じた」と回答した者が1回目43名(29.9%)から4回目68名(47.2%)に, 「自分の歯や口で気になっていることはありますか?」では, 「歯肉の形」と「歯の色」が増加した. 以上の結果から, 歯科衛生教育は歯科衛生士学生の歯科保健行動だけでなく, 意識の向上に対しても良い影響を与えるものと考えられた. 本研究は，将来歯科保健指導を担う立場にある歯科衛生士学生の歯科保健行動，口腔への関心等が，3年間の歯科衛生教育を受ける過程でどのように変化するかを解析し，その結果を歯科衛生教育に資する目的で行った． 歯科衛生士学生を対象に，1年生入学直後の4月に1回目，1年生の歯磨剤についての講義終了後の秋季に2回目，3回目4回目は2年生，3年生への進級時に，歯科衛生に関る質問紙調査を実施し，4回の質問紙に回答し，および歯磨剤の使用の有無に回答した者150名を解析対象とした． 自分で歯磨剤を購入する学生は，入学直後の1回目27名（18.5%）から4回目には61名（41.8%）に増加した．購入理由は，「宣伝」が1回目15名（13.7％）から4回目2名（1.8％）に減少し，「むし歯の予防」が1回目60名（54.5％）から4回目76名（69.1％）に増加し，「フッ素入り」が1回目13名（11.8％）から4回目52名（47.3％）に増加した．歯みがき習慣においては，昼食後の歯みがきをしない者が1回目78名（54.6%）から4回目18名（12.6%）へと減少した. また，歯磨剤使用による口腔の変化については，「感じた」と回答した者が1回目43名（29.9％）から4回目68名（47.2％）に，「自分の歯や口で気になっていることはありますか？」では，「歯肉の形」と「歯の色」が増加した．以上の結果から，歯科衛生教育は歯科衛生士学生の歯科保健行動だけでなく，意識の向上に対しても良い影響を与えるものと考えられた． |
| Author | 角田, 晃 高阪, 利美 湯之上, 志保 石田, 直子 中向井, 政子 荒川, 浩久 |
| Author_xml | – sequence: 1 fullname: 石田, 直子 organization: 神奈川歯科大学職務支援室 – sequence: 1 fullname: 中向井, 政子 organization: 神奈川歯科大学短期大学部歯科衛生学科 – sequence: 1 fullname: 角田, 晃 organization: 神奈川歯科大学短期大学部歯科衛生学科 – sequence: 1 fullname: 荒川, 浩久 organization: 神奈川歯科大学大学院口腔科学講座口腔衛生学分野 – sequence: 1 fullname: 湯之上, 志保 organization: 公益財団法人ライオン歯科衛生研究所 – sequence: 1 fullname: 高阪, 利美 organization: 愛知学院大学短期大学部歯科衛生学科 |
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| ContentType | Journal Article |
| Copyright | 2019 一般社団法人 口腔衛生学会 |
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| CorporateAuthor | 神奈川歯科大学短期大学部歯科衛生学科 神奈川歯科大学職務支援室 愛知学院大学短期大学部歯科衛生学科 神奈川歯科大学大学院口腔科学講座口腔衛生学分野 公益財団法人ライオン歯科衛生研究所 |
| CorporateAuthor_xml | – name: 愛知学院大学短期大学部歯科衛生学科 – name: 神奈川歯科大学大学院口腔科学講座口腔衛生学分野 – name: 公益財団法人ライオン歯科衛生研究所 – name: 神奈川歯科大学職務支援室 – name: 神奈川歯科大学短期大学部歯科衛生学科 |
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| Publisher | 一般社団法人 口腔衛生学会 日本口腔衛生学会 |
| Publisher_xml | – name: 一般社団法人 口腔衛生学会 – name: 日本口腔衛生学会 |
| References | 3) 出田亜紀子，合場千佳子，野村正子ほか：N短期大学におけ るビデオを用いたプレゼンテーション教育の一考察－歯科保健指導実習の自己評価を中心にして－．日歯衛教会誌 4（1）：61‒66，2013 4) 安田かおり，高阪利美，向井正視ほか：歯科衛生士および歯科衛生学科学生のデンタルフロス使用頻度と患者に勧める頻度との関係．日歯衛教会誌 1（1）：33‒41，2011 6) 荒川浩久，羽黒加寿美，山崎朝子ほか：年齢の異なるグループにおけるフッ化物配合歯磨剤の使用状況．口腔衛生会誌 45：175‒183，1995 5) 石川裕子，柴田佐都子，福島正義：専門的歯間清掃とセルフケアの課題－SCATによる質的分析－．日歯衛会誌 9（2）：51‒60，2015 2) 関口洋子，合場千佳子，小口春久：教科連携による教育効果の検討－車椅子体験実習を取り入れて－．日歯衛会誌 2（1）：250‒251，2007 1) 飯塚喜一，鈴木美紀子，山崎朝子ほか：フッ化物配合歯磨剤の使用状況にみる口腔衛生教育の効果．湘南短期大紀要 6：19‒25，1995 7) 荒川浩久，大澤多恵子，中野貴史ほか：歯科診療所を対象としたフッ化物局所塗布に関する質問紙調査結果（2）．口腔衛生会誌 65：35‒42，2015 8) 荒川浩久，尾崎哲則，神原正樹：歯科衛生士テキスト口腔衛生学－口腔保健統計を含む－．学建書院，東京，2008 |
| References_xml | – reference: 4) 安田かおり，高阪利美，向井正視ほか：歯科衛生士および歯科衛生学科学生のデンタルフロス使用頻度と患者に勧める頻度との関係．日歯衛教会誌 1（1）：33‒41，2011． – reference: 2) 関口洋子，合場千佳子，小口春久：教科連携による教育効果の検討－車椅子体験実習を取り入れて－．日歯衛会誌 2（1）：250‒251，2007． – reference: 6) 荒川浩久，羽黒加寿美，山崎朝子ほか：年齢の異なるグループにおけるフッ化物配合歯磨剤の使用状況．口腔衛生会誌 45：175‒183，1995． – reference: 8) 荒川浩久，尾崎哲則，神原正樹：歯科衛生士テキスト口腔衛生学－口腔保健統計を含む－．学建書院，東京，2008． – reference: 7) 荒川浩久，大澤多恵子，中野貴史ほか：歯科診療所を対象としたフッ化物局所塗布に関する質問紙調査結果（2）．口腔衛生会誌 65：35‒42，2015． – reference: 5) 石川裕子，柴田佐都子，福島正義：専門的歯間清掃とセルフケアの課題－SCATによる質的分析－．日歯衛会誌 9（2）：51‒60，2015． – reference: 1) 飯塚喜一，鈴木美紀子，山崎朝子ほか：フッ化物配合歯磨剤の使用状況にみる口腔衛生教育の効果．湘南短期大紀要 6：19‒25，1995． – reference: 3) 出田亜紀子，合場千佳子，野村正子ほか：N短期大学におけ るビデオを用いたプレゼンテーション教育の一考察－歯科保健指導実習の自己評価を中心にして－．日歯衛教会誌 4（1）：61‒66，2013． |
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| SubjectTerms | 歯磨剤 歯科保健行動 歯科衛生教育 |
| Title | 歯科衛生士学生の歯科衛生教育にともなう歯磨剤の使用ならびに歯科保健行動と口腔内で気になることの変化 |
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