介護保険領域における理学療法のあり方に関する研究

理学療法士による要介護高齢者の評価結果を分析した結果,「寝がえり」「起き上がり」「座位保時」「立ち上がり」「歩行」を一連の基本動作とした場合,基本動作の次元と要介護度および認知症とは関係性があり,これらは要介護高齢者の理学療法のポイントをより明確にするものであった。また,基本動作の自立に関しては,目的とする動作の下位に位置する動作の可否が重要であり,とりわけ「寝返りが可能な者」は「不可能な者」に比べて「起き上がり」の自立可能性が極めて高かったことは,「寝返り」動作の重要性を示すものであった。これらは,介護保険領域の理学療法提供にあたって考慮すべき視点と思われた。...

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Published in理学療法科学 Vol. 23; no. 2; pp. 219 - 224
Main Authors 原田, 和宏, 日下, 隆一, 金谷, さとみ, 加藤, めぐ美, 二瓶, 健司, 島田, 裕之, 長野, 聖, 浅川, 康吉, 藤本, 哲也, 佐藤, 留美, 吉井, 智晴, 萩原, 章由
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2008
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.23.219

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Summary:理学療法士による要介護高齢者の評価結果を分析した結果,「寝がえり」「起き上がり」「座位保時」「立ち上がり」「歩行」を一連の基本動作とした場合,基本動作の次元と要介護度および認知症とは関係性があり,これらは要介護高齢者の理学療法のポイントをより明確にするものであった。また,基本動作の自立に関しては,目的とする動作の下位に位置する動作の可否が重要であり,とりわけ「寝返りが可能な者」は「不可能な者」に比べて「起き上がり」の自立可能性が極めて高かったことは,「寝返り」動作の重要性を示すものであった。これらは,介護保険領域の理学療法提供にあたって考慮すべき視点と思われた。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.23.219