重症心身障害児の視線入力装置による意思表出の評価とその効果について
重症心身障害児は意思表出手段が非常に乏しい.本研究は重症心身障害児の意思表出方法としての視線入力装置の有効性と方法について明らかにすることを目的とする.対象は重症心身障害児2名,視線入力装置での活動をワンセッションにつき3回,合計10日間実施し,量・質的評価により解析した.その結果,視線入力装置を用いたことによる意思表出方法としての有効性と眼球運動に明らかな変化はみられなかったが,観察された様子からコミュニケーションの初期段階である気づきへの効果が期待された.視線入力装置は,発達に応じた課題の段階づけと環境設定により重症心身障害児の意思表出支援の一助となることが示唆された....
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| Published in | 神奈川作業療法研究 Vol. 13; no. 1; pp. 1 - 8 |
|---|---|
| Main Authors | , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 神奈川県作業療法士会
2023
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| Subjects | |
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| ISSN | 2186-0998 2758-0202 |
| DOI | 10.57293/kanaotjournal.13.1_1 |
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| Summary: | 重症心身障害児は意思表出手段が非常に乏しい.本研究は重症心身障害児の意思表出方法としての視線入力装置の有効性と方法について明らかにすることを目的とする.対象は重症心身障害児2名,視線入力装置での活動をワンセッションにつき3回,合計10日間実施し,量・質的評価により解析した.その結果,視線入力装置を用いたことによる意思表出方法としての有効性と眼球運動に明らかな変化はみられなかったが,観察された様子からコミュニケーションの初期段階である気づきへの効果が期待された.視線入力装置は,発達に応じた課題の段階づけと環境設定により重症心身障害児の意思表出支援の一助となることが示唆された. |
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| ISSN: | 2186-0998 2758-0202 |
| DOI: | 10.57293/kanaotjournal.13.1_1 |