大学および短期大学女子学生の食事に関する実態調査

家庭から自立する時期は, 自己管理能力を身につける重要な時期であり, この時期に食生活の悪習慣を適正な方向に改善し, 身につけることは重要であると考える.本研究の目的は, 女子学生の食生活の実態を把握するとともに, 朝食の摂取に影響を及ぼす要因を明らかにすることである.方法: 大学および短期大学女子学生209名 (平均年齢19.0±2.2歳) を対象に食に関する14問16項目について自己記入法によるアンケート調査を行った.結果: 朝食の欠食は35.9%にみられ, x2検定の結果, 一人世帯と朝食欠食との間に有意差を認めなかった.朝食は米食が58.5%, パン食が36.3%で, 朝食にかける時間...

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Published in日本咀嚼学会雑誌 Vol. 18; no. 2; pp. 95 - 100
Main Authors 猪子, 芳美, 将月, 紀子, 清水, 公夫, 森田, 修己, 土田, 智子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本咀嚼学会 30.11.2008
日本咀嚼学会
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ISSN0917-8090
1884-4448
DOI10.14858/soshaku1991.18.95

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Summary:家庭から自立する時期は, 自己管理能力を身につける重要な時期であり, この時期に食生活の悪習慣を適正な方向に改善し, 身につけることは重要であると考える.本研究の目的は, 女子学生の食生活の実態を把握するとともに, 朝食の摂取に影響を及ぼす要因を明らかにすることである.方法: 大学および短期大学女子学生209名 (平均年齢19.0±2.2歳) を対象に食に関する14問16項目について自己記入法によるアンケート調査を行った.結果: 朝食の欠食は35.9%にみられ, x2検定の結果, 一人世帯と朝食欠食との間に有意差を認めなかった.朝食は米食が58.5%, パン食が36.3%で, 朝食にかける時間は米食がパン食よりも長かった (P<0.05).対象者の29.2%は食事への関心が低かった.数量化理論による多変量解析を行った結果, 朝食の摂取に最も影響を及ぼす要因は朝食にかける時間であった (偏相関係数R=0.641).結論: 朝食の摂取は, 朝食にかけられる時間に最も関連することがわかった.このことは, 早く起きるなどの規則正しい生活が朝食の摂取に必要な要件であることを示唆している.
ISSN:0917-8090
1884-4448
DOI:10.14858/soshaku1991.18.95