声帯ポリープと早期声門癌における発声機能の比較

「はじめに」 声帯の質的ならびに量的変化により, 不規則な声帯振動や粘膜波動の乱れを生じ, さらに声門閉鎖不全により種々の程度の発声障害がみられる. 我々は超小型圧力センサーを用い, 直接声門下圧を測定し, 発声機能検査装置1)より, 声の高さ, 強さ, 呼気流率の出力を自動発声機能解析プログラムPI-1002)に取り込み, 発声時の声門下圧, 声門抵抗, 声門下パワー, 喉頭効率を求めてきた. 今回, 声帯ポリープと早期声門癌症例を選択し, 楽な発声(無関位)における発声機能が声帯の硬化性変化と非硬化性病変の間で, どの様な変化を示すかにつき検討したのでその成績を報告する. 対象と測定方法:...

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Published in喉頭 Vol. 6; no. 2; pp. 160 - 165
Main Authors 高須, 昭彦, 岩田, 重信, 竹内, 健二, 岩田, 義弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本喉頭科学会 1994
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ISSN0915-6127
2185-4696
DOI10.5426/larynx1989.6.2_160

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Summary:「はじめに」 声帯の質的ならびに量的変化により, 不規則な声帯振動や粘膜波動の乱れを生じ, さらに声門閉鎖不全により種々の程度の発声障害がみられる. 我々は超小型圧力センサーを用い, 直接声門下圧を測定し, 発声機能検査装置1)より, 声の高さ, 強さ, 呼気流率の出力を自動発声機能解析プログラムPI-1002)に取り込み, 発声時の声門下圧, 声門抵抗, 声門下パワー, 喉頭効率を求めてきた. 今回, 声帯ポリープと早期声門癌症例を選択し, 楽な発声(無関位)における発声機能が声帯の硬化性変化と非硬化性病変の間で, どの様な変化を示すかにつき検討したのでその成績を報告する. 対象と測定方法:正常喉頭者9例(アマチュアコーラス部員男性4例, 女性5例)を対照とし, I側声帯ポリープ3例, 両側ポリープ3例の6例と, 声門癌T1a, 16例, T1b, 6例, T2, 10例の32例を検査対象として選択した.
ISSN:0915-6127
2185-4696
DOI:10.5426/larynx1989.6.2_160