「DAMの現状総括と今後の方向性を探る」によせて

手術室安全管理対策への認識の高まりとともに, 新たな気道管理器具の開発や改良が行われてきたことも相まって, ここ数年の間にわが国の麻酔科医の間にもDAM(Difficult Airway Management)についての関心が高まってきた. そこで, 本シンポジウムではDAMに必須の気道管理器具とテクニックを取り上げて, わかりやすく解説していただき, 併せてそれぞれの器具やテクニックの今後のDAMにおける位置づけを論じていただいた. シンポジストの先生方の講演に先立ち, イントロダクションとして, 座長の一人である五十嵐寛先生からDAMの流れ, ASAアルゴリズム, 今回取り上げた気道管理器...

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Bibliographic Details
Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 30; no. 4; pp. 565 - 566
Main Authors 辻本, 三郎, 五十嵐, 寛
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 2010
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.30.565

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Summary:手術室安全管理対策への認識の高まりとともに, 新たな気道管理器具の開発や改良が行われてきたことも相まって, ここ数年の間にわが国の麻酔科医の間にもDAM(Difficult Airway Management)についての関心が高まってきた. そこで, 本シンポジウムではDAMに必須の気道管理器具とテクニックを取り上げて, わかりやすく解説していただき, 併せてそれぞれの器具やテクニックの今後のDAMにおける位置づけを論じていただいた. シンポジストの先生方の講演に先立ち, イントロダクションとして, 座長の一人である五十嵐寛先生からDAMの流れ, ASAアルゴリズム, 今回取り上げた気道管理器具とテクニックのアルゴリズムにおける位置づけ, およびDAMに必須の気道管理器具として忘れてはならない気管チューブイントロデューサー(いわゆるGEB)についても簡単に解説していただいた. 「DAMにおけるファイバースコープガイド下気管挿管の現状と今後」(青山和義先生, 新日鐵八幡記念病院麻酔科)では, 他の挿管器具と比較してファイバースコープの利点と欠点をあげ, ファイバースコープは多様な気道(高度な解剖学的異変や気道病変など)に柔軟に対応できること, また高度の開口障害の場合の経鼻挿管にも有用であることから, 将来もDAMのためにも必須のツールであり, すべての麻酔科医が修得し, いつでも使用できるようにしておくべき手技であると強調された.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.30.565