歯科衛生士養成施設における局所麻酔教育の実態調査

目的:近年,歯科衛生士による局所麻酔行為が注目されている。しかし,歯科衛生士に対する局所麻酔の講義や実習の調査報告は少なく,教育実態が把握できていない。今回,歯科衛生士養成施設(以下,養成施設)における局所麻酔の卒前教育についてアンケートを実施したので報告する。 方法:全国の177養成施設に対し,局所麻酔における講義および実習の教育実態についてアンケートを実施した。 結果:回答は110施設(62.1%)から得た。講義は全施設で行われていたが,実習は臨床見学が多く,さらに養成施設の22.7%は局所麻酔実習を全く行っていないと回答した。浸潤麻酔と伝達麻酔の相互実習または臨床実習を行っている養成施設...

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Published in日本歯科医学会連合雑誌 Vol. 2; no. 1; pp. 30 - 35
Main Authors 砂田, 勝久, 酒井, 有沙
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本歯科医学会連合 2023
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ISSN2758-2396
2758-2388
DOI10.57468/jjdsf.23-002

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Summary:目的:近年,歯科衛生士による局所麻酔行為が注目されている。しかし,歯科衛生士に対する局所麻酔の講義や実習の調査報告は少なく,教育実態が把握できていない。今回,歯科衛生士養成施設(以下,養成施設)における局所麻酔の卒前教育についてアンケートを実施したので報告する。 方法:全国の177養成施設に対し,局所麻酔における講義および実習の教育実態についてアンケートを実施した。 結果:回答は110施設(62.1%)から得た。講義は全施設で行われていたが,実習は臨床見学が多く,さらに養成施設の22.7%は局所麻酔実習を全く行っていないと回答した。浸潤麻酔と伝達麻酔の相互実習または臨床実習を行っている養成施設はなかった。 結論:今後,歯科衛生士による局所麻酔行為を推進するのであれば,卒前教育として歯学部学生と同様のプログラムを用いた実習を行い,併せて偶発症発症時の対応を修得することが必要であると考えられた。
ISSN:2758-2396
2758-2388
DOI:10.57468/jjdsf.23-002