デスフルラン麻酔のトラブルシューティング─各種トラブルに対する対処法
デスフルランを用いた麻酔管理で遭遇する問題点は,気道刺激に伴う咳嗽,喉頭痙攣,気管支収縮,交感神経刺激による頻脈,高血圧である.そのため,デスフルラン吸入開始時には細心の注意が必要である.デスフルランの吸入濃度が1MACを超えると,気道刺激や交感神経刺激の危険性が高まる.Golden roleと呼ばれる「新鮮ガス総流量×デスフルランの設定濃度」の値が18を超えないようにデスフルラン吸入を設定することが望ましい.デスフルランによる気道刺激,交感神経刺激の予防にオピオイド鎮痛薬の併用が有効である.その他,低流量麻酔の問題点として,麻酔中の気化器再充填,二酸化炭素吸収材の劣化などの問題がある....
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          | Published in | 日本臨床麻酔学会誌 Vol. 36; no. 5; pp. 606 - 609 | 
|---|---|
| Main Author | |
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            日本臨床麻酔学会
    
        2016
     | 
| Subjects | |
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| ISSN | 0285-4945 1349-9149  | 
| DOI | 10.2199/jjsca.36.606 | 
Cover
| Summary: | デスフルランを用いた麻酔管理で遭遇する問題点は,気道刺激に伴う咳嗽,喉頭痙攣,気管支収縮,交感神経刺激による頻脈,高血圧である.そのため,デスフルラン吸入開始時には細心の注意が必要である.デスフルランの吸入濃度が1MACを超えると,気道刺激や交感神経刺激の危険性が高まる.Golden roleと呼ばれる「新鮮ガス総流量×デスフルランの設定濃度」の値が18を超えないようにデスフルラン吸入を設定することが望ましい.デスフルランによる気道刺激,交感神経刺激の予防にオピオイド鎮痛薬の併用が有効である.その他,低流量麻酔の問題点として,麻酔中の気化器再充填,二酸化炭素吸収材の劣化などの問題がある. | 
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| ISSN: | 0285-4945 1349-9149  | 
| DOI: | 10.2199/jjsca.36.606 |