重症心身障害児における座位の問題点およびアプローチ

seating clinicにおいて,重症心身障害児(重心児)37例を対象に,座位の問題点を分折し,そのアプローチについて検討を加えた. 1) 座位の問題点は4つのグループに分けられた.すなわち,(1)変形,拘縮および座位姿勢の問題,(2)介護上の問題,(3)ADLの問題,(4)成長,発達に対する配慮である. 2) 座位のアプローチは,採型用インサートを用いて,まず骨盤から体幹(proximal parts)の安定化をはかり,次に段階的に肩甲帯,四肢,頭頸都(distal parts)ヘコンポーネントを加えていくという方法をとった.この際,(1)から(4)までの問題点グループを十分考慮して処方...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 27; no. 6; pp. 465 - 471
Main Authors 里宇, 明元, 千野, 直一, 高橋, 守正, 園田, 茂
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 日本リハビリテーション医学会 1990
日本リハビリテーション医学会
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ISSN0034-351X
1880-778X
DOI10.2490/jjrm1963.27.465

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Summary:seating clinicにおいて,重症心身障害児(重心児)37例を対象に,座位の問題点を分折し,そのアプローチについて検討を加えた. 1) 座位の問題点は4つのグループに分けられた.すなわち,(1)変形,拘縮および座位姿勢の問題,(2)介護上の問題,(3)ADLの問題,(4)成長,発達に対する配慮である. 2) 座位のアプローチは,採型用インサートを用いて,まず骨盤から体幹(proximal parts)の安定化をはかり,次に段階的に肩甲帯,四肢,頭頸都(distal parts)ヘコンポーネントを加えていくという方法をとった.この際,(1)から(4)までの問題点グループを十分考慮して処方を行った. 3) 作成されたseating systemは,重心児に適切な座位をとらせる上で有効であった.
ISSN:0034-351X
1880-778X
DOI:10.2490/jjrm1963.27.465