在宅重度障害者の入浴指導における一考察

在宅重度障害者を対象に,浴室の改造やリハビリテーション機器の利用等を指導した92例について,入浴形態,介助の状況,改造内容,機器の利用状況等を調査・検討した。 結果は,1)リハ機器導入と手すり設置等の簡単な改造を合わせて行ったものが多かった。2)介助者数や入浴形態を大きく変えることはできなかった。3)手すりに摑まったり,安定した坐位を基本姿勢とすることで,介助量を減らし,より容易に,安全に入浴できるようになった。4)ほぼ全例に,介助方法などの実地指導を繰り返し行った。 環境・経済的問題や家族の受け入れ等の問題から,簡単な改造にとどまる例が多かった。しかし,リハ機器導入とともに,入浴方法の実地指...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in理学療法学 Vol. 19; no. 1; pp. 64 - 68
Main Authors 藤井, 智, 中石, 睦, 畠中, 泰司, 秋山, 江里
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 10.01.1992
日本理学療法士協会
Japanese Society of Physical Therapy
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.kj00001306431

Cover

More Information
Summary:在宅重度障害者を対象に,浴室の改造やリハビリテーション機器の利用等を指導した92例について,入浴形態,介助の状況,改造内容,機器の利用状況等を調査・検討した。 結果は,1)リハ機器導入と手すり設置等の簡単な改造を合わせて行ったものが多かった。2)介助者数や入浴形態を大きく変えることはできなかった。3)手すりに摑まったり,安定した坐位を基本姿勢とすることで,介助量を減らし,より容易に,安全に入浴できるようになった。4)ほぼ全例に,介助方法などの実地指導を繰り返し行った。 環境・経済的問題や家族の受け入れ等の問題から,簡単な改造にとどまる例が多かった。しかし,リハ機器導入とともに,入浴方法の実地指導を行うことで,介助量を軽減することができ,新しい環境にあわせた指導の重要性が示唆された。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.kj00001306431