岡山大学における医学科学生および医師を対象とした輸血検査実習

1) 医学科学生614名と医師252名に輸血検査実習を行った.血液型の誤判定は学生1名のみであったが,交差適合試験を正しく判定できたのは学生の33.2%,医師の63.9%であった. 2) 交差適合試験誤判定の多くは不規則抗体の検出ができなかったことによるが,学生の5.2%,医師の2.9%がABO血液型不適合を検出できなかった. 3) 実習が知識の定着と原理の理解に有用であることと同時に,交差適合試験を「自ら実施し,結果を解釈できる」とする臨床研修の到達目標達成の困難性が示唆された....

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Published in医学教育 Vol. 41; no. 1; pp. 51 - 53
Main Authors 水島, 孝明, 池田, 和真, 杉山, 暖子, 三好, 智子, 片岡, 仁美, 越智, 浩二, 池田, 亮, 草野, 展周, 浅野, 尚美, 小郷, 博昭, 中村, 好男, 岡田, 宏基, 小出, 典男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医学教育学会 2010
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ISSN0386-9644
2185-0453
DOI10.11307/mededjapan.41.51

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Summary:1) 医学科学生614名と医師252名に輸血検査実習を行った.血液型の誤判定は学生1名のみであったが,交差適合試験を正しく判定できたのは学生の33.2%,医師の63.9%であった. 2) 交差適合試験誤判定の多くは不規則抗体の検出ができなかったことによるが,学生の5.2%,医師の2.9%がABO血液型不適合を検出できなかった. 3) 実習が知識の定着と原理の理解に有用であることと同時に,交差適合試験を「自ら実施し,結果を解釈できる」とする臨床研修の到達目標達成の困難性が示唆された.
ISSN:0386-9644
2185-0453
DOI:10.11307/mededjapan.41.51