遊離前腕皮弁による即時再建を行った口腔および中咽頭再建症例の臨床的検討

1985年から2002年までの18年間に当科で行った口腔癌患者に対する遊離前腕皮弁による即時再建例は80例であった.性別では男性54例, 女性26例, 年齢では平均58.9歳であった.原発部位別では舌, 口底, 下歯肉などに多く, T分類別ではT2が最多であった.再建部位別では舌, 口底が49例と最多であり, 次いで下顎, 中咽頭, その他の部位の順であった.皮弁の土着率は93.7%であった.前腕皮弁再建例の累積5年生存率は79.1%であった.以上のことから, 本皮弁は舌口底, 下顎の再建などに幅広く適用され, 生着率, および術後経過も良好であり, 有用であると考えられた....

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Published in昭和歯学会雑誌 Vol. 27; no. 4; pp. 290 - 295
Main Authors 代田, 達夫, 松井, 義郎, 新谷, 悟, 羽鳥, 仁志, 西村, 明子, 伊東, 大典, 大野, 康亮
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 昭和大学・昭和歯学会 2007
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ISSN0285-922X
2186-5396
DOI10.11516/dentalmedres1981.27.290

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Summary:1985年から2002年までの18年間に当科で行った口腔癌患者に対する遊離前腕皮弁による即時再建例は80例であった.性別では男性54例, 女性26例, 年齢では平均58.9歳であった.原発部位別では舌, 口底, 下歯肉などに多く, T分類別ではT2が最多であった.再建部位別では舌, 口底が49例と最多であり, 次いで下顎, 中咽頭, その他の部位の順であった.皮弁の土着率は93.7%であった.前腕皮弁再建例の累積5年生存率は79.1%であった.以上のことから, 本皮弁は舌口底, 下顎の再建などに幅広く適用され, 生着率, および術後経過も良好であり, 有用であると考えられた.
ISSN:0285-922X
2186-5396
DOI:10.11516/dentalmedres1981.27.290