視線検索パターンを用いた乳房における腫瘤状陰影の領域抽出
【目的】視線計測器より得たフォーカス画像を用いて,乳房画像上の腫瘤状陰影を抽出することを本研究の目的とした.【方法】8症例の異常,正常症例を対象に,2名の放射線科医と19名の診療放射線技師からフォーカス画像を得た.初めに,実際の乳房画像とフォーカス画像の関係をオートエンコーダ,Pix2Pix,UNITに学習させ,未知の乳房画像のフォーカス画像を生成した.次に,三つのモデルより得たフォーカス画像を対象に,U-Netを用いて腫瘤状陰影の領域抽出を行った.【結果】UNITのDice係数は0.64±0.14となり,他のモデルに比べて高く,統計学的有意差が認められた(p<0.05).UNITより得...
Saved in:
Published in | 日本放射線技術学会雑誌 Vol. 80; no. 5; pp. 487 - 498 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本放射線技術学会
2024
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0369-4305 1881-4883 |
DOI | 10.6009/jjrt.2024-1438 |
Cover
Summary: | 【目的】視線計測器より得たフォーカス画像を用いて,乳房画像上の腫瘤状陰影を抽出することを本研究の目的とした.【方法】8症例の異常,正常症例を対象に,2名の放射線科医と19名の診療放射線技師からフォーカス画像を得た.初めに,実際の乳房画像とフォーカス画像の関係をオートエンコーダ,Pix2Pix,UNITに学習させ,未知の乳房画像のフォーカス画像を生成した.次に,三つのモデルより得たフォーカス画像を対象に,U-Netを用いて腫瘤状陰影の領域抽出を行った.【結果】UNITのDice係数は0.64±0.14となり,他のモデルに比べて高く,統計学的有意差が認められた(p<0.05).UNITより得たフォーカス画像と乳房画像を組み合わせた提案手法のDice係数は0.66±0.15となり,乳房画像を用いた手法と同等の結果であった.【結語】将来は,フォーカス画像の数を増やし,抽出精度を向上させていく必要がある. |
---|---|
ISSN: | 0369-4305 1881-4883 |
DOI: | 10.6009/jjrt.2024-1438 |