10年目を迎えた新潟県肝疾患相談センターの現況
平成21年に設立された新潟大学医歯学総合病院肝疾患相談センターは令和元年に10年目を迎え,236万人の新潟県民や医療従事者に対するウイルス性肝炎の情報の提供,啓発活動,助成制度のサポート等を新潟県健康対策課,厚生労働省健康局がん・疾病対策課肝炎対策室,国立国際医療センター肝炎情報センターとともに行ってきた.新潟県内の各種肝炎ウイルスの発生動向の報告,助成対象人数の把握や非受検者に対する啓発活動を各年度で行ってきた.C型肝炎については他県と同じく新規治療者数については減少段階にある.しかし,肝炎ウイルスは世界最大級の感染症であることにかわりなく,A型肝炎のエンデミック,B型肝炎ウイルスに対する耐...
Saved in:
| Published in | 肝臓 Vol. 61; no. 5; pp. 245 - 254 |
|---|---|
| Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本肝臓学会
01.05.2020
|
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0451-4203 1881-3593 |
| DOI | 10.2957/kanzo.61.245 |
Cover
| Summary: | 平成21年に設立された新潟大学医歯学総合病院肝疾患相談センターは令和元年に10年目を迎え,236万人の新潟県民や医療従事者に対するウイルス性肝炎の情報の提供,啓発活動,助成制度のサポート等を新潟県健康対策課,厚生労働省健康局がん・疾病対策課肝炎対策室,国立国際医療センター肝炎情報センターとともに行ってきた.新潟県内の各種肝炎ウイルスの発生動向の報告,助成対象人数の把握や非受検者に対する啓発活動を各年度で行ってきた.C型肝炎については他県と同じく新規治療者数については減少段階にある.しかし,肝炎ウイルスは世界最大級の感染症であることにかわりなく,A型肝炎のエンデミック,B型肝炎ウイルスに対する耐性ウイルス発生や核酸アナログ製剤の長期利用による諸問題,E型肝炎の報告例の増加などについては今後も監視が必要である.また肝炎検査未受検者も多く,啓発活動を行う肝疾患相談センターの存在意義は今後も重要である. |
|---|---|
| ISSN: | 0451-4203 1881-3593 |
| DOI: | 10.2957/kanzo.61.245 |