当院における舟状骨偽関節の手術成績

受傷から3か月以上経過した舟状骨偽関節に対する手術成績を報告する.対象は8例9手,全例男性,年齢は平均29.6歳,手術までの待機期間は平均40.3か月,術後経過観察期間は平均7.9か月であった.手術で使用した内固定材は全例headless screw 1本で,池田分類の線状型1手は骨移植,嚢胞型3手は手根中央関節鏡で軟骨面に亀裂を認めたため鏡視下骨移植を,硬化転位型5手のうち2手に直視下骨移植術を,術後偽関節2手に骨釘挿入と直視下骨移植術を,MRIで近位骨片に血流を認めなかった1手に血管柄付き骨移植を行った.骨癒合例と非癒合例を比較した.9手中7手で骨癒合が得られ,骨癒合までの期間は平均4.1...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 73; no. 4; pp. 681 - 684
Main Authors 仲宗根, 素子, 喜屋武, 諒子, 米田, 晋, 西田, 康太郎, 大久保, 宏貴
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2024
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.73.681

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Summary:受傷から3か月以上経過した舟状骨偽関節に対する手術成績を報告する.対象は8例9手,全例男性,年齢は平均29.6歳,手術までの待機期間は平均40.3か月,術後経過観察期間は平均7.9か月であった.手術で使用した内固定材は全例headless screw 1本で,池田分類の線状型1手は骨移植,嚢胞型3手は手根中央関節鏡で軟骨面に亀裂を認めたため鏡視下骨移植を,硬化転位型5手のうち2手に直視下骨移植術を,術後偽関節2手に骨釘挿入と直視下骨移植術を,MRIで近位骨片に血流を認めなかった1手に血管柄付き骨移植を行った.骨癒合例と非癒合例を比較した.9手中7手で骨癒合が得られ,骨癒合までの期間は平均4.1か月であった.手関節全可動域は術前130°,術後155°,握力の患健比は術前平均90%,術後平均88%であった.MMWS(Modified Mayo Wrist Score)は平均92点であった.骨癒合が得られなかった2手はいずれも近位部での硬化転位型であり,同骨折型は骨癒合が得られにくい傾向を認めた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.73.681