血管内焼灼術後に残存ないし再発した下肢静脈瘤に対するエコーガイド下硬化療法のすすめ
血管内焼灼術後にも再発ないし残存した静脈瘤の逆流起始部にエコーガイド下フォーム硬化療法(UGFS:Ultrasound-guided Foam Sclerotherapy)を試みたので報告する.2018年1月~2019年4月にUGFSを行った51例55肢を対象とした.部位別には,下腿不全交通枝20肢,大伏在静脈12肢,小伏在静脈8肢,伏在静脈分枝再発2肢,副伏在静脈とGiaconomi Veinの各1肢であった.1~3%のPolidocanol Foamを逆流の起始部静脈内に1 mL以下で使用し,圧迫枕子と弾性包帯で固定した.翌朝以後,弾性ストッキング着用を励行した.術後1カ月前後の超音波検査...
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| Published in | 静脈学 Vol. 31; no. 1; pp. 21 - 24 |
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| Main Author | |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本静脈学会
25.02.2020
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| Subjects | |
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| ISSN | 0915-7395 2186-5523 |
| DOI | 10.7134/phlebol.19-21 |
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| Summary: | 血管内焼灼術後にも再発ないし残存した静脈瘤の逆流起始部にエコーガイド下フォーム硬化療法(UGFS:Ultrasound-guided Foam Sclerotherapy)を試みたので報告する.2018年1月~2019年4月にUGFSを行った51例55肢を対象とした.部位別には,下腿不全交通枝20肢,大伏在静脈12肢,小伏在静脈8肢,伏在静脈分枝再発2肢,副伏在静脈とGiaconomi Veinの各1肢であった.1~3%のPolidocanol Foamを逆流の起始部静脈内に1 mL以下で使用し,圧迫枕子と弾性包帯で固定した.翌朝以後,弾性ストッキング着用を励行した.術後1カ月前後の超音波検査にて55肢中52肢において逆流消失を認め,3肢は,弾性ストッキングが着用できず,術後の圧迫不良のため,再度の硬化療法を要した.平均観察期間(10.2カ月)中,早期の再燃ならびに合併症は経験していない.焼灼術後に残存ないし再発した静脈瘤へのエコーガイド硬化療法は,低侵襲かつ安全な治療手段である. |
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| ISSN: | 0915-7395 2186-5523 |
| DOI: | 10.7134/phlebol.19-21 |