体外循環用血液ガスモニタの問題点と表示値補正方法について
【要旨】当院では,CPB用血液ガスモニタ(CDI-400)を臨床で使用しているが,CDI-400の表示値は血液ガス分析装置(SP-9)と比較すると誤差が非常に大きい。そこで,CDI-400の信頼性と測定誤差の補正方法を検討した。CDI-400の測定値がSP-9と高い相関を示したことから測定原理の信頼性は高いと考えられた。一方,回帰直線の傾斜は有意に低く,送脱血間でも異なる数値を示したことから,校正に関して何らかの問題があり,それが大きな測定誤差を生じる要因であると考えられた。CDI-400の演算式はSP-9と同じ式を用いていると考えられるため,演算値の誤差は演算式に起因するのではなく,演算式に...
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          | Published in | 体外循環技術 Vol. 30; no. 1; pp. 6 - 10 | 
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| Main Authors | , , , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            一般社団法人 日本体外循環技術医学会
    
        2003
     日本体外循環技術研究会  | 
| Subjects | |
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| ISSN | 0912-2664 1884-5452  | 
| DOI | 10.7130/hokkaidoshakai.30.6 | 
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| Summary: | 【要旨】当院では,CPB用血液ガスモニタ(CDI-400)を臨床で使用しているが,CDI-400の表示値は血液ガス分析装置(SP-9)と比較すると誤差が非常に大きい。そこで,CDI-400の信頼性と測定誤差の補正方法を検討した。CDI-400の測定値がSP-9と高い相関を示したことから測定原理の信頼性は高いと考えられた。一方,回帰直線の傾斜は有意に低く,送脱血間でも異なる数値を示したことから,校正に関して何らかの問題があり,それが大きな測定誤差を生じる要因であると考えられた。CDI-400の演算式はSP-9と同じ式を用いていると考えられるため,演算値の誤差は演算式に起因するのではなく,演算式に用いる測定項目の誤差に起因とすると考えられた。表示値誤差の補正方法は,メーカーが推奨するReCALと,当院で作成した補正式を利用する方法が考えられる。ReCALは一過性に数値を擦り合わせているに過ぎないため,表示値が変動するたびにReCALを行う必要が生じる。したがって,Perfusionistの負担および数値の正確性を考慮するならば,補正式を利用するほうが有用であると考える。 | 
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| ISSN: | 0912-2664 1884-5452  | 
| DOI: | 10.7130/hokkaidoshakai.30.6 |