脳卒中患者における反復起立動作のパフォーマンスと下肢筋力および歩行能力の関係
脳卒中片麻痺患者44名を対象に起立動作を用いたパフォーマンステスト(10秒間の反復回数)と膝関節伸展筋力ならびに10 m歩行所要時間との関連について検討した。起立動作回数は膝関節伸展筋力(非麻痺側:r=0.67,p<0.01,麻痺側:r=0.75,p<0.01),10 m歩行所要時間(r=-0.75,p<0.01)のそれぞれに有意な相関が認められた。また,本テストの再現性も良好であった。さらに起立動作回数の測定結果をもとに被験者を3群に分類すると,膝関節伸展筋力,10 m歩行所要時間ともに各群の間に有意な差が認められた。以上の結果から,10秒間の反復起立動作によるパフォーマン...
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| Published in | 理学療法科学 Vol. 19; no. 2; pp. 89 - 93 |
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| Main Authors | , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
理学療法科学学会
2004
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1341-1667 2434-2807 |
| DOI | 10.1589/rika.19.89 |
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| Summary: | 脳卒中片麻痺患者44名を対象に起立動作を用いたパフォーマンステスト(10秒間の反復回数)と膝関節伸展筋力ならびに10 m歩行所要時間との関連について検討した。起立動作回数は膝関節伸展筋力(非麻痺側:r=0.67,p<0.01,麻痺側:r=0.75,p<0.01),10 m歩行所要時間(r=-0.75,p<0.01)のそれぞれに有意な相関が認められた。また,本テストの再現性も良好であった。さらに起立動作回数の測定結果をもとに被験者を3群に分類すると,膝関節伸展筋力,10 m歩行所要時間ともに各群の間に有意な差が認められた。以上の結果から,10秒間の反復起立動作によるパフォーマンス測定は簡便で,しかも再現性が高く,さらに,下肢筋力や歩行能力との相関も高いことから,脳卒中片麻痺患者における機能的動作能力の一評価法として有用であると結論される。 |
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| ISSN: | 1341-1667 2434-2807 |
| DOI: | 10.1589/rika.19.89 |