Guyon管症候群の神経伝導検査による検討
末梢神経は圧迫や絞扼により障害されることがあり, 神経伝導検査(nerve conduction study: NCS)は, 障害部位診断に有用である. 正中神経は手根管で障害されることが多く, 尺骨神経は肘部で障害されることが多いが, 尺骨神経も稀に, 手根部尺骨神経管(Guyon管)で障害されることがある1~3). 手のひらの小指側で手根骨の豆状骨と有鈎骨, および豆鈎靭帯などが形成するトンネルはGuyon管と呼ばれ(図1)2,4), この部位で, 圧迫や絞扼などさまざまな原因により生じた尺骨神経障害はGuyon管症候群と称されている1~3). 尺骨神経はGuyon管内で浅枝(感覚枝)と深...
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| Published in | 医学検査 Vol. 63; no. 1; pp. 41 - 47 |
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| Main Authors | , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
25.01.2014
日本臨床衛生検査技師会 |
| Subjects | |
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| ISSN | 0915-8669 2188-5346 |
| DOI | 10.5833/jamt.13-11 |
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| Summary: | 末梢神経は圧迫や絞扼により障害されることがあり, 神経伝導検査(nerve conduction study: NCS)は, 障害部位診断に有用である. 正中神経は手根管で障害されることが多く, 尺骨神経は肘部で障害されることが多いが, 尺骨神経も稀に, 手根部尺骨神経管(Guyon管)で障害されることがある1~3). 手のひらの小指側で手根骨の豆状骨と有鈎骨, および豆鈎靭帯などが形成するトンネルはGuyon管と呼ばれ(図1)2,4), この部位で, 圧迫や絞扼などさまざまな原因により生じた尺骨神経障害はGuyon管症候群と称されている1~3). 尺骨神経はGuyon管内で浅枝(感覚枝)と深枝に分枝し, 浅枝は小指掌側へ伸び, 深枝は小指球筋へ枝を出した後に, 手掌深部に入る(図1)2,4). 尺骨神経の分枝と障害部位との関係で, Guyon管症候群は運動障害のみ, 感覚障害のみ, あるいは運動・感覚障害両方など異なる症状を示す1~3). |
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| ISSN: | 0915-8669 2188-5346 |
| DOI: | 10.5833/jamt.13-11 |