当院における一般検査室のインシデントの解析および対策

一般検査室で行われる業務は検査結果を手入力する作業が多く,「うっかり」「不注意」といったヒューマンエラーによるインシデントが発生しやすい。本稿では,当院における一般検査室のインシデントを解析し,その対策の具体例を報告する。2009年4月から7年8ヶ月間に当院一般検査室で発生したインシデント14件を対象として,インシデントの内容・影響レベル・原因・発生した時間帯・対策について検討した。インシデントの主原因は錯誤:10件,知識不足:2件,不注意:1件,情報伝達不足:1件であった。インシデントは月曜日・火曜日に多く発生しており,1時間当たりのインシデントの発生頻度は昼食時間帯(11:00–13:30...

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Published in医学検査 Vol. 68; no. 2; pp. 333 - 338
Main Authors 山田, 雄一郎, 北岡, 拓也, 湯浅, 典博, 池上, 志乃富, 恒川, 浩二郎, 浅井, 祥之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会 25.04.2019
日本臨床衛生検査技師会
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ISSN0915-8669
2188-5346
DOI10.14932/jamt.18-90

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Summary:一般検査室で行われる業務は検査結果を手入力する作業が多く,「うっかり」「不注意」といったヒューマンエラーによるインシデントが発生しやすい。本稿では,当院における一般検査室のインシデントを解析し,その対策の具体例を報告する。2009年4月から7年8ヶ月間に当院一般検査室で発生したインシデント14件を対象として,インシデントの内容・影響レベル・原因・発生した時間帯・対策について検討した。インシデントの主原因は錯誤:10件,知識不足:2件,不注意:1件,情報伝達不足:1件であった。インシデントは月曜日・火曜日に多く発生しており,1時間当たりのインシデントの発生頻度は昼食時間帯(11:00–13:30)に高く,ルチン帯と比較して日・当直帯で高かった。インシデントへの対策として,錯誤の起こりにくい環境づくり,簡便でわかりやすいチェック方法が重要である。
ISSN:0915-8669
2188-5346
DOI:10.14932/jamt.18-90