頭頸部扁平上皮癌における上皮成長因子受容体 (EGFレセプター) の局在について

頭頸部扁平上皮癌未治療例68例について免疫組織学的にEGFレセプターの発現を調べた. 内訳は口腔・口唇癌16例, 中咽頭癌7例, 上咽頭癌6例, 下咽頭癌15例, 喉頭癌10例, 上顎洞癌12例, その他2例である. その結果は以下のごとくである. (1) EGFレセプターの過剰発現を認める症例ではリンパ節転移を伴う頻度が有意に高かった (P<0.005). (2) EGFレセプターの発現と原発巣の大きさ, 角化度には特に関係を認めなかった. (3) EGFレセプターは頭頸部扁平上皮癌において予後因子となる可能性がある....

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 96; no. 12; pp. 2039 - 2043,2191
Main Authors 小池, 修治, 佐竹, 順一, 高坂, 知節, 松浦, 一登, 大井, 聖幸, 鈴木, 守
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 20.12.1993
日本耳鼻咽喉科学会
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ISSN0030-6622
1883-0854
DOI10.3950/jibiinkoka.96.2039

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Summary:頭頸部扁平上皮癌未治療例68例について免疫組織学的にEGFレセプターの発現を調べた. 内訳は口腔・口唇癌16例, 中咽頭癌7例, 上咽頭癌6例, 下咽頭癌15例, 喉頭癌10例, 上顎洞癌12例, その他2例である. その結果は以下のごとくである. (1) EGFレセプターの過剰発現を認める症例ではリンパ節転移を伴う頻度が有意に高かった (P<0.005). (2) EGFレセプターの発現と原発巣の大きさ, 角化度には特に関係を認めなかった. (3) EGFレセプターは頭頸部扁平上皮癌において予後因子となる可能性がある.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.96.2039