Quality indicatorを用いた緩和的放射線治療の質に関する遡及的研究

目的:聖マリアンナ医科大学病院での緩和的放射線治療におけるQuality Indicator(QI)を評価する。材料および方法:2023年1月1日から12月31日に聖マリアンナ医科大学病院にて骨転移あるいは脳転移に対し放射線治療を行った患者を対象に診療録を参照し,骨転移について4項目,脳転移について3項目のQIを測定した。結果:骨転移に関するQIは「適切な線量分割の選択」で1.0(49/49),「治療前疼痛評価の実施」で0.98(48/49),「脊髄圧迫に対する早期治療開始」で1.0(5/5),「脊髄圧迫に対する放射線治療へのステロイドの併用」で1.0(5/5)であった。脳転移に関するQIは「...

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Published in聖マリアンナ医科大学雑誌 Vol. 52; no. 3; pp. 43 - 49
Main Authors 小西, 秀弥, 岡田, 幸法, 与芝, 茜, 中村, 直樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 学校法人 聖マリアンナ医科大学医学会 2024
聖マリアンナ医科大学医学会
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ISSN0387-2289
2189-0285
DOI10.14963/stmari.52.43

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Summary:目的:聖マリアンナ医科大学病院での緩和的放射線治療におけるQuality Indicator(QI)を評価する。材料および方法:2023年1月1日から12月31日に聖マリアンナ医科大学病院にて骨転移あるいは脳転移に対し放射線治療を行った患者を対象に診療録を参照し,骨転移について4項目,脳転移について3項目のQIを測定した。結果:骨転移に関するQIは「適切な線量分割の選択」で1.0(49/49),「治療前疼痛評価の実施」で0.98(48/49),「脊髄圧迫に対する早期治療開始」で1.0(5/5),「脊髄圧迫に対する放射線治療へのステロイドの併用」で1.0(5/5)であった。脳転移に関するQIは「治療前全身状態評価の実施」で0.86(49/57),「全脳照射の完遂」で0.88(23/26),「全脳照射の速やかな開始」で1.0(26/26)であった。結語:骨転移に関しては非常に高いQIを示した。「治療前全身状態評価の実施」「全脳照射の完遂」では改善の余地が示唆された。
ISSN:0387-2289
2189-0285
DOI:10.14963/stmari.52.43