水痘・帯状疱疹ウイルス再活性化による喉頭麻痺9症例の検討
「はじめに」 水痘・帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus; VZV)は, 小児期に罹患後に神経節に潜伏し続け, 宿主の免疫能低下などにより再活性化する. 耳鼻咽喉科領域では顔面神経膝神経節に潜伏感染していたVZVが再活性化し, 耳性帯状疱疹, 顔面神経麻痺, 難聴, 耳鳴, めまいなどの第VIII脳神経症状を伴うRamsay Hunt症候群をよく経験する. しかし稀に第VII, 第VIII脳神経以外の下位脳神経麻痺を起こすことがあることが知られている. 今回我々は, VZV再活性化による喉頭麻痺症例を9例経験したため代表例2例を提示し, その臨床的特徴を, 文献的考察...
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          | Published in | 喉頭 Vol. 36; no. 1; pp. 34 - 37 | 
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| Main Authors | , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            日本喉頭科学会
    
        01.06.2024
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| Subjects | |
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| ISSN | 0915-6127 2185-4696  | 
| DOI | 10.5426/larynx.36.34 | 
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| Summary: | 「はじめに」 水痘・帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus; VZV)は, 小児期に罹患後に神経節に潜伏し続け, 宿主の免疫能低下などにより再活性化する. 耳鼻咽喉科領域では顔面神経膝神経節に潜伏感染していたVZVが再活性化し, 耳性帯状疱疹, 顔面神経麻痺, 難聴, 耳鳴, めまいなどの第VIII脳神経症状を伴うRamsay Hunt症候群をよく経験する. しかし稀に第VII, 第VIII脳神経以外の下位脳神経麻痺を起こすことがあることが知られている. 今回我々は, VZV再活性化による喉頭麻痺症例を9例経験したため代表例2例を提示し, その臨床的特徴を, 文献的考察を加えて報告する. 「対象と方法」 2018年6月から2023年5月までの5年間に当科を受診し, VZV再活性化による喉頭麻痺の診断に至った9例を対象とした. 声帯麻痺を確認できたものを喉頭麻痺とした. | 
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| ISSN: | 0915-6127 2185-4696  | 
| DOI: | 10.5426/larynx.36.34 |