「管理栄養士として求められる資質・能力」の卒業時修得者割合の高い養成施設の特徴

【目的】卒業時に「管理栄養士として求められる資質・能力」を修得している者の割合が高い養成施設の特徴について検討した。【方法】2017年8月,管理栄養士養成施設144施設に「管理栄養士教育に関する基礎調査」のための自記式調査票を郵送し,学科長または専攻長相当職へ記入を依頼した。有効回答数は125件(86.8%)であった。「管理栄養士として求められる資質・能力(10項目)」の卒業時修得者割合の高低により養成施設を2分類し,他の調査項目とのクロス集計を行った。なお本調査は,厚生労働省平成29年度管理栄養士専門分野別人材育成事業「教育養成領域での人材育成」の一環として日本栄養改善学会が実施したものであ...

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Published in栄養学雑誌 Vol. 77; no. Supplement; pp. S26 - S34
Main Authors 朝見, 祐也, 長幡, 友実, 永井, 成美, 奥村, 仙示, 木村, 典代
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本栄養改善学会 01.12.2019
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ISSN0021-5147
1883-7921
DOI10.5264/eiyogakuzashi.77.S26

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Summary:【目的】卒業時に「管理栄養士として求められる資質・能力」を修得している者の割合が高い養成施設の特徴について検討した。【方法】2017年8月,管理栄養士養成施設144施設に「管理栄養士教育に関する基礎調査」のための自記式調査票を郵送し,学科長または専攻長相当職へ記入を依頼した。有効回答数は125件(86.8%)であった。「管理栄養士として求められる資質・能力(10項目)」の卒業時修得者割合の高低により養成施設を2分類し,他の調査項目とのクロス集計を行った。なお本調査は,厚生労働省平成29年度管理栄養士専門分野別人材育成事業「教育養成領域での人材育成」の一環として日本栄養改善学会が実施したものである。【結果】10項目の卒業時修得者割合が高い養成施設では修得者割合が低い養成施設に比べ,養成する人材像では,「研究者養成」の割合(p=0.013),教育内容では「管理栄養士としての専門意識を醸成するための教育」を実施している割合が有意に高かった(p=0.014)。また,修得者割合が高い養成施設と低い養成施設では,「現場と連携した栄養改善に関わる実践的研究」を行っている教員の主担当科目に有意な差が認められた(p=0.026)。【結論】「管理栄養士として求められる資質・能力」の卒業時修得者割合の高い養成施設に特徴的な養成する人材像,専門意識醸成のための教育の実施が示された。
ISSN:0021-5147
1883-7921
DOI:10.5264/eiyogakuzashi.77.S26