神経疾患治療におけるdrug repurposing―実験的自己免疫性末梢神経炎ラットから学んだこと
「はじめに」私は, 日本神経治療学会が神経内科治療研究会として誕生した1983年来, 会員として活動してきた. 1990年6月には, 恩師である故木下真男教授のもとで第8回学術集会の開催を医局員としてお手伝いしたが, それから30年後の2010年に, 自らがこの学会の学術集会を主催することになった. まさに感無量である. この30年間の神経学の進歩は著しく, 自分がこの進歩に大きく寄与できたとは到底考えられないが, 自分なりにコツコツと続けてきた研究も些少ながら寄与したと自負している. 私は1995年にUniversity of Pennsylvania, Department of Neur...
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Published in | 神経治療学 Vol. 38; no. 3; pp. 139 - 142 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本神経治療学会
2021
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0916-8443 2189-7824 |
DOI | 10.15082/jsnt.38.3_139 |
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Summary: | 「はじめに」私は, 日本神経治療学会が神経内科治療研究会として誕生した1983年来, 会員として活動してきた. 1990年6月には, 恩師である故木下真男教授のもとで第8回学術集会の開催を医局員としてお手伝いしたが, それから30年後の2010年に, 自らがこの学会の学術集会を主催することになった. まさに感無量である. この30年間の神経学の進歩は著しく, 自分がこの進歩に大きく寄与できたとは到底考えられないが, 自分なりにコツコツと続けてきた研究も些少ながら寄与したと自負している. 私は1995年にUniversity of Pennsylvania, Department of Neurologyに留学する機会を得た. そこでは, Rostami 教授の研究室で, 当時Guillain-Barre症候群(Guillain-Barre syndrome: GBS)の動物モデルと見做されていた実験的自己免疫性神経炎(experimental autoimmune neuritis: EAN)に関する種々の研究に参加させていただき, 帰国後も講座の後輩の先生達とEANに対する実験的治療に関する研究を行ってきた. |
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ISSN: | 0916-8443 2189-7824 |
DOI: | 10.15082/jsnt.38.3_139 |