術後早期のストーマケア確立に影響を及ぼす因子の検討
【目的】術後早期のストーマケア確立に影響を及ぼす因子を検討する。【方法】消化管ストーマ造設後に装具交換に参加した症例を対象とし、退院までのストーマケア確立状況を後方視的に調査した。対象患者をストーマケア確立群と未確立群に分け、さらに確立群を早期確立群と遅延確立群に分けて検討した。【結果】解析対象は89例(年齢中央値70歳、男/女:49/40)であった。ストーマケア確立に影響を及ぼす因子は、緊急手術・術後疼痛・離床の遅延・ストーマサイトマーキング不実施・ストーマ合併症であった。また、高齢・ケアの複雑性・非円形ストーマは、ケア確立遅延に影響していた。【結論】緊急手術や高齢患者では、ストーマケア確立...
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Published in | 日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会誌 Vol. 37; no. 3; pp. 85 - 97 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会
2021
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1882-0115 2434-3056 |
DOI | 10.32158/jsscr.37.3_85 |
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Summary: | 【目的】術後早期のストーマケア確立に影響を及ぼす因子を検討する。【方法】消化管ストーマ造設後に装具交換に参加した症例を対象とし、退院までのストーマケア確立状況を後方視的に調査した。対象患者をストーマケア確立群と未確立群に分け、さらに確立群を早期確立群と遅延確立群に分けて検討した。【結果】解析対象は89例(年齢中央値70歳、男/女:49/40)であった。ストーマケア確立に影響を及ぼす因子は、緊急手術・術後疼痛・離床の遅延・ストーマサイトマーキング不実施・ストーマ合併症であった。また、高齢・ケアの複雑性・非円形ストーマは、ケア確立遅延に影響していた。【結論】緊急手術や高齢患者では、ストーマケア確立が困難または確立に時間を要する可能性がある。効果的なストーマケア指導には、術前ストーマサイトマーキング、術後疼痛コントロール、離床促進、管理しやすいストーマ装具と管理方法および早期からの退院支援が重要である。 |
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ISSN: | 1882-0115 2434-3056 |
DOI: | 10.32158/jsscr.37.3_85 |