引用にもとづく雑誌クラスタリング法の開発

目的:本稿では,雑誌を引用に基づき各学術分野ごとにクラスタリングするための新しい手法を提案する.対象:JCR2004 Science Edition CD-ROM版に収録されている5964誌の被引用データより,各誌の被引用比率ベクトルを作成し解析を行なった.方法:k-meansに基づく,独自に開発したクラスタリングツールを利用した.距離にはコサイン距離(1-cosθ)を用いてクラスタリングを行なった.結果:被引用比率ベクトル空間において各学術分野が形成すると見られるスパイク状の領域が確認された.クラスタリングの結果,安定的に22クラスタが同定された.これらは,ほぼ,スパイク状領域に対応しており...

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Published in情報メディア研究 Vol. 7; no. 1; pp. 63 - 73
Main Authors 天野, 晃, 児玉, 閲
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 情報メディア学会 2007
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ISSN1348-5857
1349-3302
DOI10.11304/jims.7.63

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Summary:目的:本稿では,雑誌を引用に基づき各学術分野ごとにクラスタリングするための新しい手法を提案する.対象:JCR2004 Science Edition CD-ROM版に収録されている5964誌の被引用データより,各誌の被引用比率ベクトルを作成し解析を行なった.方法:k-meansに基づく,独自に開発したクラスタリングツールを利用した.距離にはコサイン距離(1-cosθ)を用いてクラスタリングを行なった.結果:被引用比率ベクトル空間において各学術分野が形成すると見られるスパイク状の領域が確認された.クラスタリングの結果,安定的に22クラスタが同定された.これらは,ほぼ,スパイク状領域に対応しており,それらのクラスタを個々の学術分野に対応付けることができた.著名な総合科学誌は分子生物学関連のクラスタに分類され,これらは被引用傾向において,分子生物学分野の雑誌と同様の特徴を有することが解った.
ISSN:1348-5857
1349-3302
DOI:10.11304/jims.7.63