胃胆嚢瘻の1例

「症例」 患者:59歳, 男性. 主訴:特になし. 既往歴:2型糖尿病, 高血圧. 家族歴:特記事項なし. 現病歴:2010年検診の超音波検査にて胆石と胆嚢腫瘤を指摘され, 当院紹介となった. 入院時現症:身体所見異常なし. 入院時検査成績:炎症反応や腫瘍マーカーを含め, すべて正常範囲内であった. 入院後経過:超音波検査では, 胆嚢頸部に小結石を認め, 底部に低エコー腫瘤と腫瘤内部に結石と思われる高エコー像を認めた(Fig.1). 腹部CT検査では, 胆嚢底部に不均一な造影効果を伴う壁肥厚を認め, 接する胃との境界は不明瞭で, 胃壁内にも結石が認められた(Fig.2). 内視鏡検査では, 胆...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 81; no. 2; pp. 154 - 155
Main Authors 佐々木, 一成, 松田, 正道, 竹内, 和男, 今村, 綱男, 橋本, 雅司, 小泉, 優子, 渡邊, 五朗, 小山, 里香子, 星野, 昌弘, 田村, 哲男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 07.12.2012
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.81.2_154

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Summary:「症例」 患者:59歳, 男性. 主訴:特になし. 既往歴:2型糖尿病, 高血圧. 家族歴:特記事項なし. 現病歴:2010年検診の超音波検査にて胆石と胆嚢腫瘤を指摘され, 当院紹介となった. 入院時現症:身体所見異常なし. 入院時検査成績:炎症反応や腫瘍マーカーを含め, すべて正常範囲内であった. 入院後経過:超音波検査では, 胆嚢頸部に小結石を認め, 底部に低エコー腫瘤と腫瘤内部に結石と思われる高エコー像を認めた(Fig.1). 腹部CT検査では, 胆嚢底部に不均一な造影効果を伴う壁肥厚を認め, 接する胃との境界は不明瞭で, 胃壁内にも結石が認められた(Fig.2). 内視鏡検査では, 胆嚢に接している胃前庭部後壁にびらんと軽度発赤の所見があったが(Color 1), 生検では悪性所見を認めなかった. MRIでは, 胆嚢に底部腫瘤による欠損像を認めたが, 胃と胆嚢の明らかな交通は確認できなかった(Fig.3).
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.81.2_154