臼歯部の咬合関係を喪失した骨格性下顎前突症例に対して包括的歯科治療にて咬合回復を行った1例
「緒言」歯の欠損に対しては様々な補綴治療によって咬合再建が行われるが, 上下顎の位置関係が垂直的あるいは水平的に不調和を有する顎変形症患者においては, 通常の補綴治療だけでは十分に機能回復を行うことが難しい. 今回われわれは, 両側上下顎大臼歯欠損がある壮年期の骨格性下顎前突症患者に対して, 外科的矯正治療を行った後, 欠損部の咬合再建と長期的な顎位の安定を目的に, かかりつけ歯科医院でのインプラント治療を連携して行い, 安定した咬合を確保できたので報告する. 「症例」患者 : 46歳, 男性. 初診 : 2014年2月. 主訴 : 咬み合わせを改善したい. 家族歴 : 特記事項なし. 既往歴...
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| Published in | 日本顎変形症学会雑誌 Vol. 28; no. 1; pp. 34 - 41 |
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| Main Authors | , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
特定非営利活動法人 日本顎変形症学会
2018
日本顎変形症学会 |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0916-7048 1884-5045 |
| DOI | 10.5927/jjjd.28.34 |
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| Summary: | 「緒言」歯の欠損に対しては様々な補綴治療によって咬合再建が行われるが, 上下顎の位置関係が垂直的あるいは水平的に不調和を有する顎変形症患者においては, 通常の補綴治療だけでは十分に機能回復を行うことが難しい. 今回われわれは, 両側上下顎大臼歯欠損がある壮年期の骨格性下顎前突症患者に対して, 外科的矯正治療を行った後, 欠損部の咬合再建と長期的な顎位の安定を目的に, かかりつけ歯科医院でのインプラント治療を連携して行い, 安定した咬合を確保できたので報告する. 「症例」患者 : 46歳, 男性. 初診 : 2014年2月. 主訴 : 咬み合わせを改善したい. 家族歴 : 特記事項なし. 既往歴 : C型肝炎の既往があり, 13年前にインターフェロン療法を受けた. 現病歴 : 中学生の頃より, 咬合異常を自覚するも, 放置していた. 経年的に齲蝕や歯周病による永久歯の喪失が進行し, 咀嚼機能の低下を自覚するようになったため, 近在歯科医院を受診した. |
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| ISSN: | 0916-7048 1884-5045 |
| DOI: | 10.5927/jjjd.28.34 |