内視鏡的粘膜切除術により切除し得た高ガストリン血症を伴う多発性十二指腸カルチノイドの1例
「はじめに」 消化管カルチノイドの報告は近年増加傾向にあるが, 十二指腸におけるその発生頻度は直腸, 胃についで3番目であり, さらに十二指腸球部に多発した報告例は極めてまれである. 我々は高ガストリン血症を伴った多発性十二指腸カルチノイドの1例を経験したので, 文献的考察を加え報告する. 「症例」 患者:53歳, 男性. 主訴:十二指腸球部に多発した隆起性病変の精査目的. 既往歴:41歳時彎曲性鼻炎手術. 家族歴:特記すべき事なし. 嗜好:喫煙せず. 飲酒は2日にビール1本程度. 現病歴:2001年5月に受けた人間ドックで施行された上部消化管内視鏡検査で, 十二指腸球部に多発する隆起性病変を...
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          | Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 61; no. 2; pp. 100 - 101 | 
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| Main Authors | , , , , , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
    
        2002
     日本消化器内視鏡学会関東支部会  | 
| Subjects | |
| Online Access | Get full text | 
| ISSN | 1348-9844 2187-4999  | 
| DOI | 10.11641/pde.61.2_100 | 
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| Summary: | 「はじめに」 消化管カルチノイドの報告は近年増加傾向にあるが, 十二指腸におけるその発生頻度は直腸, 胃についで3番目であり, さらに十二指腸球部に多発した報告例は極めてまれである. 我々は高ガストリン血症を伴った多発性十二指腸カルチノイドの1例を経験したので, 文献的考察を加え報告する. 「症例」 患者:53歳, 男性. 主訴:十二指腸球部に多発した隆起性病変の精査目的. 既往歴:41歳時彎曲性鼻炎手術. 家族歴:特記すべき事なし. 嗜好:喫煙せず. 飲酒は2日にビール1本程度. 現病歴:2001年5月に受けた人間ドックで施行された上部消化管内視鏡検査で, 十二指腸球部に多発する隆起性病変を認めた. 同部よりの生検でカルチノイドと診断され, 7月30日入院となった. 入院時現症:軽度の肥満以外特記すべき異常所見は認めなかった. 入院時検査所見では, 臨床化学検査において軽度のGPT上昇を認め, 内分泌系の検索では空腹時血清ガストリン値の有意な上昇を認めたが, セロトニンや尿中5-HIAAの値は正常であった. | 
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| ISSN: | 1348-9844 2187-4999  | 
| DOI: | 10.11641/pde.61.2_100 |