EUS-FNAで確定診断し得た膵内副脾の1例
「はじめに」 副脾は日常診療の中でもしばしば遭遇するが, 膵尾部に発生する副脾は稀で, 他の膵腫瘍の診断で手術が施行され, 術後に初めて診断されることが多い. 今回我々は, 超音波内視鏡下穿刺吸引組織診(EUS-FNA)を施行し, 病理組織学的に確定診断が得られた膵内副脾の症例を経験したので報告する. 「症例」 患者:77歳, 男性. 主訴:なし. 現病歴:2010年3月健診USで軽度の主膵管拡張を指摘され, 当院に紹介受診となった. 腹部dynamic CTで明らかな主膵管拡張を認めなかったが, 膵尾部に多血性腫瘤を認め, 膵内分泌腫瘍が疑われた. また, 腫瘤が脾臓と同程度の造影効果を呈し...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 83; no. 1; pp. 208 - 209 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
14.12.2013
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.83.1_208 |
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Summary: | 「はじめに」 副脾は日常診療の中でもしばしば遭遇するが, 膵尾部に発生する副脾は稀で, 他の膵腫瘍の診断で手術が施行され, 術後に初めて診断されることが多い. 今回我々は, 超音波内視鏡下穿刺吸引組織診(EUS-FNA)を施行し, 病理組織学的に確定診断が得られた膵内副脾の症例を経験したので報告する. 「症例」 患者:77歳, 男性. 主訴:なし. 現病歴:2010年3月健診USで軽度の主膵管拡張を指摘され, 当院に紹介受診となった. 腹部dynamic CTで明らかな主膵管拡張を認めなかったが, 膵尾部に多血性腫瘤を認め, 膵内分泌腫瘍が疑われた. また, 腫瘤が脾臓と同程度の造影効果を呈していることより, 膵内副脾も鑑別に挙げられたため, superparamagnetic iron oxide(SPIO)造影MRIを施行したところ, 膵内副脾が強く疑われ, 経過観察の方針となった. 2012年3月では画像上著変を認めず, 患者がフォローの終了を希望されたため, EUS-FNAによる確定診断を提案したところ, 希望されて入院した. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.83.1_208 |