十二指腸乳頭部癌に対し内視鏡的切除術を施行し，長期生存し得た1例

• Published in: Progress of Digestive Endoscopy Vol. 89; no. 1; pp. 114 - 115
• Main Authors: 山本, 慶郎, 住野, 泰清, 五十嵐, 良典, 根本, 哲生, 吉本, 憲介, 岡野, 直樹, 渋谷, 和俊, 菊池, 由宣, 中野, 茂, 三村, 亨彦, 榎本, 有里, 伊藤, 謙
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 16.12.2016; 日本消化器内視鏡学会関東支部会
• Subjects: 内視鏡的乳頭切除術; 十二指腸乳頭部癌
• ISSN: 1348-9844; 2187-4999
• DOI: 10.11641/pde.89.1_114

「症例」患者:89歳, 女性. 主訴:貧血精査目的. 既往歴:30歳前半に両側卵管結紮手術施行, 腹壁ヘルニア, 高血圧症, 高尿酸血症, 狭心症. 嗜好品:喫煙なし, アルコールなし. 現病歴:貧血精査のために2005年12月上旬に当院を受診した. その際施行した上部消化管内視鏡検査にて十二指腸乳頭部腫瘍を指摘された. 生検組織診断で腺腫と診断され, 精査加療目的にて入院した. 入院時現症:意識清明, 血圧112/46mmHg, 脈拍75回/分・整, 体温36.3℃, 眼瞼結膜貧血なし, 眼球結膜黄染なし, 表在リンパ節触知せず, 腹部平坦かつ軟, 腸蠕動音正常, 自発痛・圧痛なし. 入院時血液検査:Hb 10.0g/dlと軽度貧血を呈しており, 腫瘍マーカーはCEA 2.9, CA19-9 8.0と正常であった. ERCP時内視鏡所見:乳頭部に20mm大の口側隆起の腫大を伴う白色結節状腫瘤を認めた. EUS:主乳頭の腫瘍は20mm大の低エコー性腫瘍として描出された.