糖尿病性ケトーシスに併発したtrench ulcerの1例

• Published in: Progress of Digestive Endoscopy Vol. 78; no. 2; pp. 94 - 95
• Main Authors: 久野木, 直人, 竜崎, 仁美, 大谷, 豪, 山本, 敏樹, 森山, 光彦, 小川, 眞広, 宋, 圭男, 高安, 賢太郎, 小林, 駿, 西山, 竜, 中川, 太一, 大城, 周, 赤井, 祐一, 中島, 典子, 田中, 直英, 杉田, 馨里奈
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 2011; 日本消化器内視鏡学会関東支部会
• Subjects: trench ulcer; 糖尿病性ケトーシス
• ISSN: 1348-9844; 2187-4999
• DOI: 10.11641/pde.78.2_94

「症例」患者:69歳, 男性. 主訴:嘔気・嘔吐, 黒色便. 既往歴:44歳:高血圧, 糖尿病(60歳時よりインスリン導入). 家族歴:妹;糖尿病. タバコ:40本/日×44年. アルコール:日本酒3合/日×25年(禁酒中). 現病歴:近医で糖尿病を加療されていた. 以前から特に胃腸症状を自覚したことがなかった. 平成22年7月, 嘔気・嘔吐, 黒色便を認めたため近医を受診し, その後当院へ精査加療目的で紹介受診となった. 緊急内視鏡検査後, 胃潰瘍加療目的で入院となった. 入院時現症:身長171.0cm, 体重72.0kg, 体温36.5℃, 血圧107/69mmHg, 脈拍85回/分整, 眼瞼結膜に軽度貧血あり. 胸部理学的所見に異常なし. 腹部平坦, 軟, 圧痛なし. 下肢浮腫なし. 入院時検査所見:尿ケトン陽性, 血糖199mg/dlと高値であり, 糖尿病性ケトーシスの所見であった.