肝硬変により死亡したランゲルハンス細胞組織球症の1例

肝硬変により死亡したランゲルハンス細胞組織球症の3歳男児例を報告する.入院時検査で胆汁うっ滞所見を認めた.化学療法を行うも肝機能障害が持続した.入院2ヵ月後の経皮的肝生検では門脈域における比較的広範囲の線維化病変とリンパ球浸潤を伴う細胆管増生が認められた.発症5年後より食道胃静脈瘤破裂による吐血を繰り返し, 内視鏡的硬化療法が計10回施行された.生体肝移植が考慮されたが, 種々の理由により実施には至らなかった.発症13年後より腹水および凝固異常が出現した.その2年後に急激な呼吸障害をきたし急死した.剖検では肺出血と肝硬変が認められた....

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Published in日本小児血液学会雑誌 Vol. 22; no. 5-6; pp. 370 - 373
Main Authors 大竹, 正俊, 森谷, 邦彦, 近岡, 秀二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本小児血液・がん学会 31.12.2008
日本小児血液学会
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ISSN0913-8706
1884-4723
DOI10.11412/jjph1987.22.370

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Summary:肝硬変により死亡したランゲルハンス細胞組織球症の3歳男児例を報告する.入院時検査で胆汁うっ滞所見を認めた.化学療法を行うも肝機能障害が持続した.入院2ヵ月後の経皮的肝生検では門脈域における比較的広範囲の線維化病変とリンパ球浸潤を伴う細胆管増生が認められた.発症5年後より食道胃静脈瘤破裂による吐血を繰り返し, 内視鏡的硬化療法が計10回施行された.生体肝移植が考慮されたが, 種々の理由により実施には至らなかった.発症13年後より腹水および凝固異常が出現した.その2年後に急激な呼吸障害をきたし急死した.剖検では肺出血と肝硬変が認められた.
ISSN:0913-8706
1884-4723
DOI:10.11412/jjph1987.22.370