単純血漿交換療法が奏功した抗neurofascin 155抗体陽性中枢末梢連合脱髄症の1例

症例は21歳男性である.2015年4月頃両側足趾のしびれで初発し,6月下旬に歩行障害が出現,8月には高度な姿勢時振戦を認めた.電気生理検査では脱髄性末梢神経障害を認めた.また頭部MRIで複数の小病変を認め,抗neurofascin 155(NF155)抗体が陽性であったため中枢末梢連合脱髄症と診断した.免疫グロブリン大量静注療法,ステロイドパルス療法の効果は軽微であったが,単純血漿交換療法では症状の改善と抗体価の低下を認めた.近年,中枢末梢連合脱髄症と抗NF155抗体との関連が報告されており文献的考察を加えて報告する....

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Published in臨床神経学 Vol. 57; no. 1; pp. 41 - 44
Main Authors 中辻, 裕司, 緒方, 英紀, 望月, 秀樹, 甲田, 亨, 吉良, 潤一, 清水, 幹人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本神経学会 2017
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ISSN0009-918X
1882-0654
DOI10.5692/clinicalneurol.cn-000964

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Summary:症例は21歳男性である.2015年4月頃両側足趾のしびれで初発し,6月下旬に歩行障害が出現,8月には高度な姿勢時振戦を認めた.電気生理検査では脱髄性末梢神経障害を認めた.また頭部MRIで複数の小病変を認め,抗neurofascin 155(NF155)抗体が陽性であったため中枢末梢連合脱髄症と診断した.免疫グロブリン大量静注療法,ステロイドパルス療法の効果は軽微であったが,単純血漿交換療法では症状の改善と抗体価の低下を認めた.近年,中枢末梢連合脱髄症と抗NF155抗体との関連が報告されており文献的考察を加えて報告する.
ISSN:0009-918X
1882-0654
DOI:10.5692/clinicalneurol.cn-000964