長崎県小離島の口腔疾患に関する疫学的研究 (II)

• Published in: 日本歯周病学会会誌 Vol. 26; no. 2; pp. 353 - 359
• Main Authors: 清水, 満廣, 浦, 浩二郎, 岡本, 行人, 小鷲, 悠典, 永松, 敬, 加藤, 伊八, 川嶋, 望
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 特定非営利活動法人 日本歯周病学会 1984; 日本歯周病学会
• Subjects: 歯周ポケット測定; 歯周疾患; 歯垢指数; 歯肉炎; 疫学調査
• ISSN: 0385-0110; 1880-408X
• DOI: 10.2329/perio.26.353

長崎県の小離島の1つである江ノ島の全住民 (455名) を対象として, 1) 歯科疾患に関する実態調査, 2) 歯科治療に関する指導, プラークコントロールの指導を行い, 1年経過後の同様の調査結果と比較検討した。調査項目は, 喪失歯数, Plaque Index, Gingival Index, Pocket Depth, Sulcus Bleeding Index および動揺度などであった。 (1) 喪失歯数は, 30歳代以上で増加し, 全国平均を大きく上回っていた。(2) PIは, 男性では40歳代以上で高い値を示した。(3) GIは, 10歳代で低い値を示し, その後増齢的に増加した。(4) ポケットの深さも増齢的に増加し, 30歳代以上で, 頬側近心部が頬側中央部より有意に高い値を示した。(5) 57年度, 58年度の両年度ともに受診した被検者219名の各値を比較した結果, Plaque Index が, 有意に減少した年齢層もみられたが, 全体としては, 両年度間の差異は軽微であった。