頭頸部癌術後嚥下障害患者のとろみのない水分の経口摂取は誤嚥性肺炎を増加させるか ? 654例の後方視的研究

「目的:」頭頸部癌治療は嚥下障害を引き起こし, 誤嚥性肺炎を引き起こす可能性がある. 嚥下障害のある患者の誤嚥を予防するために水分にとろみをつけることが広く用いられているが, 誤嚥性肺炎を予防できるというエビデンスは乏しい. 本研究では頭頸部癌術後の嚥下障害患者において, とろみのない水分の経口摂取が誤嚥性肺炎の発症リスクを増加させるかを明らかにすることを目的とした. 「対象と方法:」2012年から2021年の間に頭頸部癌手術後に術後1カ月以内に行った嚥下造影検査(VF)で誤嚥・喉頭侵入あるいは咽頭残留の咽頭期嚥下障害を認めた654例を後方視的に調査した....

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Published in日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 Vol. 127; no. 12; pp. 1293 - 1294
Main Authors 橋田, 直, 田宮, 大也, 是松, 瑞樹, 藤井, 隆
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 20.12.2024
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
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ISSN2436-5793
2436-5866
DOI10.3950/jibiinkotokeibu.127.12_1293

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Summary:「目的:」頭頸部癌治療は嚥下障害を引き起こし, 誤嚥性肺炎を引き起こす可能性がある. 嚥下障害のある患者の誤嚥を予防するために水分にとろみをつけることが広く用いられているが, 誤嚥性肺炎を予防できるというエビデンスは乏しい. 本研究では頭頸部癌術後の嚥下障害患者において, とろみのない水分の経口摂取が誤嚥性肺炎の発症リスクを増加させるかを明らかにすることを目的とした. 「対象と方法:」2012年から2021年の間に頭頸部癌手術後に術後1カ月以内に行った嚥下造影検査(VF)で誤嚥・喉頭侵入あるいは咽頭残留の咽頭期嚥下障害を認めた654例を後方視的に調査した.
ISSN:2436-5793
2436-5866
DOI:10.3950/jibiinkotokeibu.127.12_1293