平均被服内気候の算出式について
本研究において我々は「平均被服内気候 (MCM) 」の概念を提唱する.本研究の目的は, 新しいMCMの算出式を得ることであった.被験者は健康な成人女性6名であった.被服条件は冬季運動服 (0.89clo) と夏季運動服 (0.23clo) の2種とし, 測定点は各々27点及び17点であった.これらの被服内温度と湿度を測定した.人工気候室は気温10℃と30℃ (冬季運動服) 及び20℃と30℃ (夏季運動服) に制御された.また相対湿度は50%一定とした.作業強度は安静レベルからRMR2.0レベルへと漸増させた.結果として次式を得た.すなわちMCM=0.38腹部前面+0.20肘部背面+0.42大...
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Published in | 日本生気象学会雑誌 Vol. 36; no. 4; pp. 153 - 161 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本生気象学会
1999
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Subjects | |
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ISSN | 0389-1313 1347-7617 |
DOI | 10.11227/seikisho1966.36.4_153 |
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Summary: | 本研究において我々は「平均被服内気候 (MCM) 」の概念を提唱する.本研究の目的は, 新しいMCMの算出式を得ることであった.被験者は健康な成人女性6名であった.被服条件は冬季運動服 (0.89clo) と夏季運動服 (0.23clo) の2種とし, 測定点は各々27点及び17点であった.これらの被服内温度と湿度を測定した.人工気候室は気温10℃と30℃ (冬季運動服) 及び20℃と30℃ (夏季運動服) に制御された.また相対湿度は50%一定とした.作業強度は安静レベルからRMR2.0レベルへと漸増させた.結果として次式を得た.すなわちMCM=0.38腹部前面+0.20肘部背面+0.42大腿部背面 (冬季運動服の場合) , MCM=0.48腹部背面+0.26肩部背面+0.26大腿部前面 (夏季運動服の場合) .最後に, 提案した式の精度, 他の温熱評価指標との比較, MCM値と主観申告との相関の各視点より論じた. |
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ISSN: | 0389-1313 1347-7617 |
DOI: | 10.11227/seikisho1966.36.4_153 |