社会活動への支援を目的とした高齢心筋梗塞患者の看護

「1.はじめに」いよいよ来年に迫った公的介護保険制度の開始など, 人口の高齢化は今や中心的な社会問題として, 私たちの生活そのものにかかわっている. 看護の領域では, これまでの成人期の延長としての高齢者観から, 成人期・壮年期に連続する発達のプロセスの中で, 成人期とは異なる特徴を持つ存在としての高齢者観に立ち, 老人看護学が独立した研究領域となったのはつい10数年前である. 在宅ケアの推進, 公的介護保険法の制定に代表される新しい社会制度・保健医療システムの胎動とともに, 高齢者看護には多様な社会的ニーズが寄せられており, 研究と教育の場に身を置くものにとっても, その責任の重さを痛感して...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 49; no. 4; pp. 293 - 294
Main Author 伊藤, まゆみ
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 1999
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ISSN1343-2826
1881-1191
DOI10.2974/kmj.49.293

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Summary:「1.はじめに」いよいよ来年に迫った公的介護保険制度の開始など, 人口の高齢化は今や中心的な社会問題として, 私たちの生活そのものにかかわっている. 看護の領域では, これまでの成人期の延長としての高齢者観から, 成人期・壮年期に連続する発達のプロセスの中で, 成人期とは異なる特徴を持つ存在としての高齢者観に立ち, 老人看護学が独立した研究領域となったのはつい10数年前である. 在宅ケアの推進, 公的介護保険法の制定に代表される新しい社会制度・保健医療システムの胎動とともに, 高齢者看護には多様な社会的ニーズが寄せられており, 研究と教育の場に身を置くものにとっても, その責任の重さを痛感している. 今回このように貴重な機会を頂戴したので, 高齢者看護研究の現状を概観しながら, 現在までの研究の流れ, 今後の展望をのべてみたい. 2.最近の高齢者看護研究の動向 昨年開催された, 第3回日本老年看護学会で発表された演題を表1に示した.
ISSN:1343-2826
1881-1191
DOI:10.2974/kmj.49.293