獨協医科大学人間ドック受診者における口腔粘膜疾患の臨床統計学的検討

1996年4月15日から1998年4月13日までの, 獨協医科大学人間ドック受診者1701名を対象にした, WHO方式による口腔粘膜疾患検診について臨床統計学的検討を行った。受診者は男性1303名, 女性398名で, 40歳代から50歳代の年齢層が多かった。特定病変として取り上げた癌, 白板症, 扁平苔癬, 再発性アフタ, 及び色素沈着のうち, 今回検出されたのは, 白板症が11例 (0.65%), 扁平苔癬が5例 (0.29%), 再発性アフタが23例 (1.35%), 色素沈着が94例 (5.53%) であった。また, 発現部位別頻度では, 白板症が歯肉に, 扁平苔癬が頬粘膜に, 色素沈着...

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Published in日本口腔粘膜学会雑誌 Vol. 5; no. 1; pp. 23 - 32
Main Authors 後藤, 聡, 細谷, 玲子, 藤林, 孝司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本口腔内科学会 1999
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ISSN1341-7983
1884-1473
DOI10.6014/jjomm1995.5.23

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Summary:1996年4月15日から1998年4月13日までの, 獨協医科大学人間ドック受診者1701名を対象にした, WHO方式による口腔粘膜疾患検診について臨床統計学的検討を行った。受診者は男性1303名, 女性398名で, 40歳代から50歳代の年齢層が多かった。特定病変として取り上げた癌, 白板症, 扁平苔癬, 再発性アフタ, 及び色素沈着のうち, 今回検出されたのは, 白板症が11例 (0.65%), 扁平苔癬が5例 (0.29%), 再発性アフタが23例 (1.35%), 色素沈着が94例 (5.53%) であった。また, 発現部位別頻度では, 白板症が歯肉に, 扁平苔癬が頬粘膜に, 色素沈着が歯肉に, それぞれ多く認められたが, 再発性アフタについては, 特定の部位に多いとはいえなかった。検診後の精密検査受診率の向上や, 検診の感度・精度の向上という点において問題点が認められ, 今後さらに改良が必要なものと考えられた。
ISSN:1341-7983
1884-1473
DOI:10.6014/jjomm1995.5.23