インターネット上のユーザの行動データを用いた論文の普遍性の分析手法

学術論文等の評価指標として,従来は論文の被引用数が用いられてきたが,近年ではオルトメトリクス(Altmetrics)などのソーシャルメディア上の反応を用いる方法も提案されている.本論文では,オルトメトリクスに用いられるような,インターネット上の論文に関するユーザの行動から求める論文検索サービス上の閲覧人数やソーシャルメディア上の言及人数などの論文の重要性を表す基本指標とは別に,論文がどの程度普遍的なものとして扱われているかを示す普遍度を用いて,論文の特性を分析する手法を提案する.実際に,2 年間のCiNii Articles の検索ログとソーシャルメディア上の論文の言及データを用いて,同一の論...

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Published in情報知識学会誌 Vol. 30; no. 3; pp. 312 - 327
Main Authors 吉田, 光男, 小林, 和央, 大向, 一輝, 佐藤, 翔, 風間, 一洋
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 情報知識学会 30.09.2020
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ISSN0917-1436
1881-7661
DOI10.2964/jsik_2020_007

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Summary:学術論文等の評価指標として,従来は論文の被引用数が用いられてきたが,近年ではオルトメトリクス(Altmetrics)などのソーシャルメディア上の反応を用いる方法も提案されている.本論文では,オルトメトリクスに用いられるような,インターネット上の論文に関するユーザの行動から求める論文検索サービス上の閲覧人数やソーシャルメディア上の言及人数などの論文の重要性を表す基本指標とは別に,論文がどの程度普遍的なものとして扱われているかを示す普遍度を用いて,論文の特性を分析する手法を提案する.実際に,2 年間のCiNii Articles の検索ログとソーシャルメディア上の論文の言及データを用いて,同一の論文集合に対する論文の閲覧と言及の違いや特性を分析すると同時に,提案指標の妥当性を検証する.
ISSN:0917-1436
1881-7661
DOI:10.2964/jsik_2020_007