腰椎椎間板ヘルニアに対する局所麻酔下脊椎全内視鏡下ヘルニア切除の治療成績

当院で局所麻酔下に経椎間孔アプローチ(Transforaminal approach; TF法)で全内視鏡下腰椎椎間板ヘルニア切除術(full-endoscopic lumbar discectomy; FELD)を施行した腰椎椎間板ヘルニア202例(男性116例,女性86例)について治療成績の報告を行った.術前後でのVAS平均値は腰痛・下肢痛・下肢しびれの全てで有意差をもって低下し,Macnabスコアは約80%の症例で満足のいく結果であった.術後合併症は1例に下肢深部静脈血栓症を認めたが,exiting nerve root損傷はなく,術前ハイリスク症例4例についても合併症なく手術施行可能で...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 69; no. 2; pp. 241 - 243
Main Authors 菊池, 克彦, 泉, 貞有, 西井, 章裕, 安元, 慧大朗, 吉兼, 浩一, 大江, 健次郎, 坂本, 悠磨
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.03.2020
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.69.241

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Summary:当院で局所麻酔下に経椎間孔アプローチ(Transforaminal approach; TF法)で全内視鏡下腰椎椎間板ヘルニア切除術(full-endoscopic lumbar discectomy; FELD)を施行した腰椎椎間板ヘルニア202例(男性116例,女性86例)について治療成績の報告を行った.術前後でのVAS平均値は腰痛・下肢痛・下肢しびれの全てで有意差をもって低下し,Macnabスコアは約80%の症例で満足のいく結果であった.術後合併症は1例に下肢深部静脈血栓症を認めたが,exiting nerve root損傷はなく,術前ハイリスク症例4例についても合併症なく手術施行可能であった.局所麻酔下TF法は従来方法と遜色ない治療成績であり,術中ENR損傷を回避でき,全身麻酔リスクの高い患者にも施行可能な,有用な術式である可能性が示唆された.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.69.241