2 実験室内に病原体の姿を探る(「病原体の姿を探る-ポストゲノム時代の更なる発展をめざして-」,第63回日本衛生動物学会西日本支部大会講演要旨)

「病原体の姿を探る-ポストゲノム時代の更なる発展を目指して-」の一演題“実験室内に病原体の姿を探る”として我々の研究の, 最新の話題についで情報提供を行いたい. -野鳥寄生マダニと病原体の拡散- 感染症法規定疾患には動物由来感染症約50疾患が含まれているが, このうちの約半数は節足動物媒介性感染であり, 公衆衛生上, 重要な位置づけがなされている. そこで本研究では, マダニが媒介する動物由来感染症に関して, 国内における生態系内での病原体拡散に関するリスク因子を明らかにすることを主目的とし, 特に, 鳥類の移動に焦点を当て研究を行った. 捕獲された野生鳥類寄生マダニ約1,300個体について,...

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Published inMedical Entomology and Zoology Vol. 60; no. 2; p. 155
Main Authors 高野, 愛, 川端, 寛樹, 渡邉, 治雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本衛生動物学会 2009
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ISSN0424-7086
2185-5609
DOI10.7601/mez.60.155_2

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Summary:「病原体の姿を探る-ポストゲノム時代の更なる発展を目指して-」の一演題“実験室内に病原体の姿を探る”として我々の研究の, 最新の話題についで情報提供を行いたい. -野鳥寄生マダニと病原体の拡散- 感染症法規定疾患には動物由来感染症約50疾患が含まれているが, このうちの約半数は節足動物媒介性感染であり, 公衆衛生上, 重要な位置づけがなされている. そこで本研究では, マダニが媒介する動物由来感染症に関して, 国内における生態系内での病原体拡散に関するリスク因子を明らかにすることを主目的とし, 特に, 鳥類の移動に焦点を当て研究を行った. 捕獲された野生鳥類寄生マダニ約1,300個体について, マダニ媒介性病原体の検索を行い, 鳥類(野鳥)の移動に付随して拡散してきているマダニ種とこれを媒介種とする病原体種を一部明らかにした. この他, アメリカでSouthern tick associated rash illness(STARI)病原体であるB.lonestariに類似の病原体DNAを見出した.
ISSN:0424-7086
2185-5609
DOI:10.7601/mez.60.155_2