生ごみの生物学的超高温可溶化とそのメタン発酵への利用

生ごみおよび高温メタン発酵汚泥を混合し80℃で生ごみを可溶化したのちに, 55℃で高温メタン発酵を行う2槽式メタン発酵法により, 生ごみの分解率を向上させるとともにメタン発生量を増大させる技術を開発した。80℃可溶化槽の生ごみ投入量ベースでのHRTを5日, メタン発酵槽のそれを50日およびメタン発酵槽から可溶化槽への汚泥返送率を1.5と設定して, 2ヶ月の連続評価試験を実施したところ, 従来法に比べて残渣発生量が57%削減されるとともに, メタン発生量が27%増大した。一方, 脱水性等の残渣汚泥処理性能は従来法と同等であった。本法では返送汚泥のアルカリ度により80℃可溶化槽内のpHが常に7.4...

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Published in廃棄物学会論文誌 Vol. 18; no. 4; pp. 240 - 249
Main Authors 局, 俊明, 濱崎, 竜英, 津野, 洋, 坪田, 潤, 菅原, 正孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 廃棄物資源循環学会 2007
Subjects
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ISSN1883-1648
1883-163X
DOI10.3985/jswme.18.240

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Summary:生ごみおよび高温メタン発酵汚泥を混合し80℃で生ごみを可溶化したのちに, 55℃で高温メタン発酵を行う2槽式メタン発酵法により, 生ごみの分解率を向上させるとともにメタン発生量を増大させる技術を開発した。80℃可溶化槽の生ごみ投入量ベースでのHRTを5日, メタン発酵槽のそれを50日およびメタン発酵槽から可溶化槽への汚泥返送率を1.5と設定して, 2ヶ月の連続評価試験を実施したところ, 従来法に比べて残渣発生量が57%削減されるとともに, メタン発生量が27%増大した。一方, 脱水性等の残渣汚泥処理性能は従来法と同等であった。本法では返送汚泥のアルカリ度により80℃可溶化槽内のpHが常に7.4付近に保たれたため, 可溶化と同時にアンモニアストリッピングが可能であり, メタン発酵での高アンモニア濃度による阻害を回避できることも利点となる。
ISSN:1883-1648
1883-163X
DOI:10.3985/jswme.18.240